ザウバーF1チームは、オーストラリアGPでのまたも悲惨なピットストップに5000ユーロ(約82万円)の罰金を科せられた。バーレーンGPではバルテリ・ボッタスが、ジェッダGPでは周冠宇がホイールナットの問題で長時間のピットストップを余儀なくされた後、チームはさらなる問題のリスクを軽減する目的で、メルボルンにいわゆる「コンテインメント(封じ込め、抑制)」と呼ばれる修正を加えた。
しかし、メルボルンでボッタスはまたもトラブルが発生。その時点でハースの両ドライバーよりも前を走っていたが、28秒を失い、ポイント獲得のチャンスを奪われた。このときホイールナットがガンから飛び出し、ファストレーンに転がり込んだため、他のマシンの進路に入る可能性があったため、安全上の理由からFIAスチュワードに報告が行われた。調査の結果、FIAスチュワードは「チームはピットストップ中にホイールナットのコントロールを失い、レース中にピットレーンで危険な状態を引き起こした」と判断し、罰金を科した。これまでにはこのようなことはなかったが、ザウバーのレーシングディレクターであるセビ・プヒョラーは、ホイールナットの紛失がジェッダ以降にチームが行った変更の結果であることを否定した。今回の事件について質問されたセビ・プヒョラーは「そんなことはあってはならないことだが、我々はその原因となるいかなる改造も行っていない」と語った。「フリープラクティスとピットストッププラクティスで見たことから、今日は大丈夫だろうとかなりの自信を持っていた」プヒョラーは、問題の再発はチームにとって非常に大きな代償を伴うものだったと認めた。「最初のレースから、ピットストップやクロススレッドにいくつかの問題が見つかった。それはフリー走行時には見つからないことであり、冬の間でさえ問題は見つからなかった」とセビ・プヒョラーは語った。「しかし、レース状況に陥るたびに、よりクリティカルになる。今週、我々はいくつかの小さな修正を加えて、いくつかのコンテインメントを行った。堅牢性が十分ではなく、ピットストップで1回問題が発生した」「この問題がある限り、我々にとっては非常に困難にる。クルーに問題があるのではない。クルーはすべてを正しく行っている」「ハードウエアに問題があり、その解決策とパーツを見つけるための時間を確保する必要がある。鈴鹿に向けて解決していく」しかし、プジョラーは「最終的な解決にはもう少し時間がかかるだろう」と認めた。周冠宇もオーストラリアでピットストップの遅れに見舞われたが、これは「コンテインメント」対策のためのドライバー手順の変更の一環として行われたギアボックスの問題が原因だった。