佐藤琢磨が、2016年もAJフォイト・レーシングからインディカーに参戦することが発表された。16日、AJフォイトと息子のラリーは、ABCサプライ・レーシングチームの2016年参戦体制について発表し、2016年シーズンも佐藤琢磨とジャック・ホークスワースがABCサプライ・レーシング・ホンダを駆ることを明らかにした。
佐藤琢磨は、AJフォイト・レーシングで4年目のシーズンを迎えるが、これはAJフォイト自身を除けば、チームに留まったドライバーとしての最長記録となりる。これまでの記録はビリー・ボート、AJフォイト4世、ヴィクトール・メイラらの3年間だった。佐藤琢磨は「来年もAJフォイト・レーシングで走れるのは本当に光栄なことです」とコメント。「このチームとともに戦うという素晴らしいチャンスをくれたAJとラリーには心からお礼を申し上げます。このチームにはたくさんの思い出がありますが、その思い出をさらに増やすことができるのですから、最高の気分です。来年の参戦を可能にしてくれたすべての方々に、ここで心からお礼を申し上げます」2015年シーズンについて、佐藤琢磨は「最初の年としては素晴らしいシーズンだったと思います。完璧な2台体制をすぐに構築できなかったのは事実ですが、そのいっぽうでたくさんのことを学びました。それは1日で成し遂げられるようなものではありませんが、僕たちは諦めることなく作業を続け、その結果として得られたものをとても嬉しく思っています」とコメント。「ジャックと僕の関係はとても良好で、いつもふたりで力を合わせています。これは様々な領域の助けとなっているので、今後もチームの実力を養っていくためにはこれ以外に方法がないと考えています」また、チーム監督としてジョージ・クロッツを起用するとともに、ドン・ハリディがテクニカルディレクターに就任してレースエンジニアリング全般を統括することもあわせて発表された。チーム会長のラリー・フォイトは、チームにとって2002年以来となる2台体制で臨んだ2015年に苦戦を強いられたことを踏まえたうえで、今回の体制変更を“チームのパフォーマンスをより安定させるための重要なステップ”と位置づけている。ラリー・フォイトは「琢磨とジャックはいくつものレースに勝てる才能の持ち主なので、彼らが来年もチームに留まってくれることを嬉しく思っています」と述べた。「昨年着手した計画を継続し、発展させたことの成果はもうすぐ形となって表れるはずです。このシーズンオフ、私たちはすべての要素をあるべき位置に配置することで、レースに勝つだけではなく、チャンピオンを狙えるチームに育て上げていくつもりです。チームの中核はこれまで同様に維持するいっぽう、弱点だった部分を強化することで、来シーズン、ABCサプライのマシーンは非常にコンペティティブになることでしょう」現在54歳のジョージ・クロッツは、1990〜1991年にメカニックとして在籍していたAJフォイト・レーシングにチーム監督として復帰することになった。2台のマシーンのオペレーションを統括するジョージ・クロッツは、チーム内の合理化を図り、効率を改善する責任者となる「チームが大ブレイクするのは間近で、パドックにいる誰もがそのことに気づいていると思います」とジョージ・クロッツはコメント。「すでにすべての要素は揃っているので、あとはそれらをきちんと並べるだけで十分です。こういった方面で、私はラリーの手助けをできると思います。チームを大きく成長させたのはラリーの功績です。今後のチームの可能性を考えるとワクワクしてきますし、それは他のスタッフも同様だと思います」2016年シーズンのベライゾン・インディカー・シリーズは3月13日に開催されるグランプリ・オブ・セントピーターズバーグで幕を開ける。
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