ニコ・ロズベルグに脱税疑惑の目が向けられることになるかもしれない。先日、パナマの法律事務所『モサック・フォンセカ』の過去40年にわたる業務内容に関する1,150万点に及ぶ資料を国際調査報道ジャーナリスト連合と南ドイツ新聞が入手し、世界の著名人がタックス・ヘイブンで資産を運用していることが大々的に報じられた。
「パナマ文書」と呼ばれるこれらの文書には、世界各国の政治家、ビジネスマン、スポーツ選手などの名前がタックスヘイブン利用者として記されていると報じられているが、その中にニコ・ロズベルグの名前も含まれていたという。この「パナマ文書」に名前が載っている人たちは、タックスヘイブンを利用してダミー会社などを通じた資金洗浄を行い、課税されることを不当に回避していたのではないかとの疑いの目が向けている。NDR によると、ニコ・ロズベルグの現在の契約は、実際にはメルセデスとヴァージン諸島に本社を置くアンビシャス・グループという会社の間で取り交わされているという。そのアンビシャス・グループは、今回の「パナマ文書」流失によって嫌疑の対象となっている2つのダミー会社と関連があるという。だが、ARDは、今回の関係書類はメルセデスやロズベルグが違法行為に及んだことを示すものではないと伝えている。メルセデスはこの件に関してコメントを控えており、ニコ・ロズベルグの弁護士もプライベートなことについては話せないとしている。今回流出した「パナマ文書」には、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンの側近や、中国国家主席である習近平の親族、FCバルセロナのリオネル・メッシ、人気映画俳優のジャッキー・チェンなどの名前も含まれていると報じられているが、ニコ・ロズベルグ以外のF1関係者の名前もいくつかあるようだ。そのなかの1人である元F1ドライバーのヤルノ・トゥルーリは、「僕は世界中に多くの会社を持っているけれど、すべて透明性を持って運営している」と La Gazzetta dello Sport に述べた。フェラーリの前会長であり、現在はアリタリア航空の経営に携わっているルカ・ディ・モンテゼモーロもモサック・フォンセカとの関係があったと報じられている。ルカ・ディ・モンテゼモーロは「私はその法律事務所のことは知らない」と L'Espresso に述べた。