笑顔がトレードマークのダニエル・リカルドだが、ジュール・ビアンキの死は自分の人生に大きな影響を与えたと振り返る。ダニエル・リカルドとジュール・ビアンキは、ジュニアカテゴリーでホイール・トゥ・ホイールのバトルを経てお互いを知り、コース上での競争の裏で友情を築いてきた。
だが、ジュール・ビアンキは、ウェットレースとなった2014年のF1日本GPの決勝レースでコースアウトし、作業していた重機と衝突。重い脳外傷を負ったビアンキは、三重の病院で治療を受けた後、母国フランスの病院に転院したが、意識が戻らないまま翌年7月に25歳の若さでこの世を去った。ダニエル・リカルドは、ジュール・ビアンキの死が自分にどのような影響を与えたかを振り返った。「2015年には人生のより個人的なレベルで多くのことが起こった」とダニエル・リカルドはコメント。「ジュールの死はこれまで考えていた以上に僕に影響を与えた。その時に僕の人生で起こったいろいろなことが僕という人間を次のバージョンへと変えた」ジュール・ビアンキの葬儀は、F1ハンガリーGPの数日前に多くのF1関係者が見守るなかで営まれた。「そのあと最初に戻ったレースがブダペストだった。そして、それはその年の僕の表彰台であり、チームはダブル表彰台を獲得した。週末全体がとてもエモーショナルだったことを覚えている」「表彰台を獲得できたことは物凄い感覚だったし、大きな安堵の感謝の瞬間だった」ダニエル・リカルドは、今シーズン限りで5年間で7回の勝利を挙げたレッドブル・レーシングを離れて、2019年からはルノーに移籍して新たな一歩を踏み出す。