2018年のF1世界選手権 第4戦 アゼルバイジャンGPの決勝が29日(日)にバクー市街地コースで行われ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝。大波乱のレースを制した。トロロッソ・ホンダはブレンドン・ハートレーが10位入賞を果たしてF1初ポイントを獲得した。ペルシャ語で“風の街”と称されるアゼルバイジャンの首都バクー。
決勝日は今週末で最も強い風速9.41km/hの風がサーキットに吹き荒れており、レコノサンスラップからコースオフを喫するドライバーが現れるなど、波乱を予感させるコンディションとなった。全長6000m、20のコーナーを備えたストリートサーキットのバクー市街地コースは、ベルギーのスパ・フランコルシャンに次いで2番目に長いコース。超ロングストレートはカレンダー中でも一番の最高速を叩き出し、その一方で精密なコントロールを必要とするタイトコーナーも出現。効率よくエネルギーを活用することが重要となる。現地時間16時10分。気温17℃、路面温度27℃のドライコンディションでレースはスタート。51周のレースはオープニングラップから波乱。ターン2で数台に接触が合った後、キミ・ライコネン(フェラーリ)とエステバン・オコン(フォース・インディア)が接触。後方ではフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)とセルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)が接触。オコンとシロトキンはリタイア、ライコネンはフロントウイング、フェルナンド・アロンソは右側のタイヤがパンク。この事故でセーフティカーが導入される。そして40周目には4・5番手を走行していたレッドブル勢が同士討ちでダブルリタイア。この日2度目のセーフティカーが導入される。優勝は2番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)。3番手でレースを進めていたハミルトンだったが、2度のセーフティカーとバルテリ・ボッタスのパンクよって首位に浮上。メルセデスに今季初勝利をもたらした。通算63勝目。アゼルバイジャンでは初勝利。2位にはキミ・ライコネン(フェラーリ)、3位にはセルジオ・ペレス(フォース・インディア)が続き、久々の表彰台を獲得した。以下、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、カルロス・サインツ(ルノー)、シャルル・ルクレール(ザウバー)、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、ランス・ストロール(ウィリアムズ)、ストフェル・バンドーン(マクラーレン)、ブレンドン・ハートレー(トロロッソ・ホンダ)がトップ10入り。シャルル・ルクレール、ブレンドン・ハートレーがF1初ポイント。トロロッソ・ホンダのチームメイトであるピエール・ガスリーは12位でレースを終えた。今回の結果を終え、ルイス・ハミルトンがドライバーズ選手権首位に浮上。一方、コンストラクターズ選手権でフェラーリが首位に返り咲いた。2018年 第4戦 F1アゼルバイジャンGP 決勝 結果順位Noドライバーチーム144ルイス・ハミルトンメルセデス27キミ・ライコネンフェラーリ311セルジオ・ペレスフォース・インディア45セバスチャン・ベッテルフェラーリ555カルロス・サインツルノー616シャルル・ルクレールザウバー714フェルナンド・アロンソマクラーレン818ランス・ストロールウィリアムズ92ストフェル・バンドーンマクラーレン1028ブレンドン・ハートレートロロッソ・ホンダ119マーカス・エリクソンザウバー1210ピエール・ガスリートロロッソ・ホンダ1320ケビン・マグヌッセンハース1477バルテリ・ボッタスメルセデス 8ロマン・グロージャンハース 33マックス・フェルスタッペンレッドブル 3ダニエル・リカルドレッドブル 27ニコ・ヒュルケンベルグルノー 31エステバン・オコンフォース・インディア 35セルゲイ・シロトキンウィリアムズ【F1アゼルバイジャンGP 決勝レース展開】ピレリは、昨年よりも1段階柔らかいソフト、スーパーソフト、ウルトラソフトとうタイヤを選択しており、レースではソフトもしくはスーパーソフトのどちらかの使用が義務付けられる。トップ5はQ2でタイムを記録したスーパーソフトでスタート。トップ10のそれ以外のドライバーはウルトラソフト。ピエール・ガスリーは新品のウルトラソフト、ロマン・グロージャンとブレンドン・ハートレーは新品。ソフトを選択。それ以外は新品のスーパーソフトでスタートした。ターン2で数台に接触が合った後、キミ・ライコネンとエステバン・オコンが接触。後方ではフェルナンド・アロンソとセルゲイ・シロトキンが接触。オコンとシロトキンはリタイア、ライコネンはフロントウイング、フェルナンド・アロンソは右側のタイヤがパンクする。この事故でセーフティカーが導入され、キミ・ライコネンとフェルナンド・アロンソはフロントノーズを交換するとともに、ソフトタイヤに交換する。ポールポジションからスタートしたセバスチャン・ベッテルを先頭に、トップ5まで順位は変わりはない。以下、サインツ、ストロール、ヒュルケンベルグ、ガスリー、ルクレールと続く。前年に因縁を生んだベッテルとハミルトンが駆け引きを繰り広げる中、6周目にレースは再開。上位3台に変更はないものの、フェルスタッペン、サインツ、リカルド、ガスリー、ヒュルケンベルグ、ルクレール、ストロールと大きく順位が入れ替わる。9周目、ルノーの2台がレッドブルをそれぞれオーバーテイク。サインツ、フェルスタッペン、ヒュルケンベルグ、リカルドの順となる。キミ・ライコネンが10位まで順位を上げている。ピエール・ガスリーはペースが上がらずズルズルと順位を落としていく。10周目にはヒュルケンベルグがフェルスタッペンを交わし、ルノーが4・5番手、レッドブルが6・7番手という隊列となる。11周目、5番手を走行していたニコ・ヒュルケンベルグがクラッシュ。惜しくもマシンを止めることになる。レッドブルがチームメイト同士で激しいバトルを続ける。13周目、ピエール・ガスリーが2度目のピットイン。ウルトラソフトからソフトタイヤに交換して最下位でコースに復帰する。16周目、マックス・フェルスタッペンがカルロス・サインツを攻略。ここでサインツがピットイン。13番手でコースに復帰。キミ・ライコネンが6番手まで挽回。ルイス・ハミルトンがコーナーでミスをして、トップのベッテルとの差は4秒に広がる。23周目。3.7秒差で2番手を走行していたルイス・ハミルトンがピットイン。アンダーカットを仕掛ける。ハミルトンはソフトタイヤに交換し、3番手でコースに復帰する。25周目、7番手を走行していたシャルル...
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