ルノーF1チームは、今週発表した2018年F1マシン『R.S.18』はあくまで新しいカラーリングの“お披露目”が目的であり、実施にレースをする姿ではないと述べた。ルノーF1チームは21日(水)に新車『R.S.18』のレンダリング画像を公開したが、昨年マシンからほとんど変化していないように見えており、手の内を隠しているのではないかとの意見がすぐに挙がった。
これまでのところ、ルノーがマシンに大々的な見直しを余儀なくされているのか、それとも、テスト開始までに重要な空力開発の一部を秘密にしておきたいのかは不明だった。ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、チームが冬に間に成し遂げてきた仕事の範囲は、来週のプレシーズンテストで初めて明らかになると明かした。「はっきりさせておくと、我々がデジタルで見せたクルマは実際にはカラーリングのプレゼンテーションのためのものだ」とシリル・アビテブールはパリでリポーターにコメント。「人々がそこから推定しようとしているのを目にした。落ち着いてほしい。ホイールベースを計算するのはやめてほしい。何も表していないからね」「大部分のチームと同じように、我々はギリギリまで開発を進めていく。あのクルマはテストで目にするものではないし、本番はメルボルンだ」「それに目に見えないこともたくさんある。サスペンション、ギアボックス、エンジンの設置、冷却など、全てが昨年と比較して大きく飛躍している。だが、それは明らかに目には見えないことだ」ルノーは24日(土)にバルセロナのカタロニア・サーキットでR.S.18のシェイクダウンを実施した。ルノー R.S.18で初走行を行ったニコ・ヒュルケンベルグは「まだ全ての空力パーツを搭載しているわけではない。ただのフィルミングデーであり、パフォーマンスを見い出すことが目的ではない」とコメント。「クルマはこれまで順調に走っているし、すべてがスムーズに進んでいる。今日はそれが重要なポイントだ」「去年の冬季テストはかなりのトラブルに見舞われた。今年はより準備が整っているはずだ」シリル・アビテブールは、チームは強力なシャシープラットフォームを構築するために懸命に作業をしており、2017年を通して見舞われた信頼性問題を解決することにも多くの時間を費やしていると述べた。「2018年マシンの最初のコンセプトの設計は本当に早い時期から着手していたし、エンジンも早い段階でスタートしていた。エンジンはかなりの部分が去年のキャリーオーバーだ」「全てをもっと良くしなければならないし、信頼性面でより頑強なものにしなければならなかった。そこが主な焦点だ」「非常に健全なプラットフォームを構築し、シーズン中にさらにパフォーマンスをもたらしていくことが目標だった。開発レースになると感じている」「風洞にクルマを入れるたびにゲインを見い出しているし、もっと多くを引き出せるはずだ」「なので、実際には特にサスペンションやギアボックスなど、システムが適切かどうかを確実にすることが重要だった」「我々は1台のクルマで補わなければならない弱点が多かった。多くのことが行われているし、もっと多くのことをやっていくのは確かだ」
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