ルノーF1のエンジン責任者を務めるレミ・タフィンは、F1エンジンの“予選モード”の禁止が大きな問題を引き起こすとは考えていないと語る。先週、FIA(国際自動車連盟)は、一時的にエンジンパワーを上げる“予選モード”を非合法化し、予選とレースでのエンジンセッティングを凍結することを強制する技術指令を発行。ルールはモンツァで開催される第8戦F1イタリアGPから実施される。
禁止の目的は、予選におけるメルセデスの圧倒的な優位性を抑え、フィールドをより拮抗させることが意図されていると考えられている。「理論的にそれほど難しいことではないだろう」とレミ・タフィンはコメント。「予選とレースの比率を調整するだけだ。これまでのところ、ルールは、予選とレースでモードを変えることができると述べており、いつものように、我々はルールを最適化しようとしている」「現在、FIAからモンツァ以降に適用される新しい技術指令が出ており、私たちは必要な領域を適応し、再最適化し、検証しようとしている。それは同じ作業であり、出力が異なるだけだ」「予選でのパワーが減り、レースでのパワーが上がるので、これは新たなトレードオフだ。我々はFIAの懸念は理解しており、彼らの要求を達成できるように彼らと協力していく」昨年とは異なり、ルノーF1は確かな信頼性に支えられて2020年のキャンペーンを開始した。レミ・タフィンは、パフォーマンスと耐久性の適切なバランスを維持しながら、週末にレースでユニットから最大限に引き出しているチームの能力に満足していると語る。「ドライバビリティとパフォーマンスのレベルはそこにあり、それを最大限に活用することが重要だ」とレミ・タフィンは語る。「ミッドフィールドは拮抗しており、Q3に進出するのは1000分の1秒の問題になっている。我々は0.001秒も逃すわけにはいないし、それがレースチームの仕事だ」「ファクトリーで行われた作業は、これまでのところ優れた信頼性とパフォーマンスを提供している。レースチームは、レース週末ごとにパッケージから最終的なパーセンテージを引き出す。最近はそれが非常に重要だ」「それは昨年と今年に我々が費やした努力に報いるものだ。我々は昨年達成する必要があったパフォーマンスレベルに戻っており、昨シーズンの前半にあった問題を確実に修正している」「今年はそのハードワークが成果を挙げている。特にレーシングチームにとってトリプルヘッダーは非常に激しい。ターンアラウンドは困難であるが、彼らは並外れた成績を収めている」