ルノーF1のチーム代表を務めるシリル・アビテブールは、2021年にドライバーとして起用することになったフェルナンド・アロンソの過去のチーム内での問題について一応は気にしていたと語る。2度のF1ワールドチャンピオンであり、史上最高のF1ドライバーのリストにも名を連ねるほどドライビングの評価は高いフェルナンド・アロンソだが、過去に所属したチームで様々な問題を引き起こしてきたイメージもある。
象徴的とも言えるのが、2015年のホンダの母国レースであるF1日本GPで発した“GP2エンジン”発言だ。この無線は国際映像にピックアップされ、全世界のファンが聞くことになった。特に日本では過去にタイトルを連覇した際、絶対王者だったミハエル・シューマッハに対するヒール役として表現されていたことも相まってアンチは非常に多い。2018年にフェルナンド・アロンソは、表彰台すら争うことができないマクラーレンの競争力のなさに嫌気が差してF1を離れた。そのため、現時点で競争力に欠けるルノーF1での復帰によって同じ欲求不満を抱えることになるのではないかとの見方も多い。シリル・アビテブールも、ルノーF1としてフェルナンド・アロンソのその特性について懸念していたことを認める。「フェルナンドの評判については話し合った」とシリル・アビテブールはコメント。「彼にとって、それはこのスポーツから離れることになった重要な理由だったからね」しかし、シリル・アビテブールは、F1から離れた2年間がフェルナンド・アロンソを“解毒”したと考えている。「彼がトラックから離れていた年月は、おそらくリセットする機会だったと思う」とシリル・アビテブールは語った。「実際に、我々全員がF1にとってF1を運営し、パフォーマンスを発揮することがいかに幸運で特権であるかを評価しているし、新鮮な気持ちでやってくることになるだろう」「競争が人々にとって、そして、個人にとって、いかに有毒なものであるかを忘れてはならない」「どんなに頑張っても、どれだけ頑張っても、勝つことができないこともある。それがこのスポーツだ」「そのようなスポーツがその類の状況を生み出し、それゆえにレガシーを生み出していることは驚くことではない。それが彼(アロンソ)がスポーツのこの新しいプロファイルに関心を示した理由でもある。彼がF1に新しいフェルナンドをもたらす機会からもしれない」シリル・アビテブールは、フェルナンド・アロンソとは透明性をもって接すると語る。「来年のフェルナンドの扱い方についてインスピレーションを得ている」とシリル・アビテブールは語る。「私にとっては、F1から離れたフレッシュでアタラシイフェルナンドだ。より良いフェルナンドになっていると思う」「彼は賢い人なので、私は彼と非常に透明に付き合っていくつもりだ」「彼はF1についてよく理解しているので、私が絶対にやらないことは、彼に嘘をついたり、届けられない約束をすることだ」「したがって、彼の期待、彼自身の期待を管理することが、おそらく強力で実りある関係の出発点になるだろう」
全文を読む