元F1ワールドチャンピオンのアラン・プロストは、ガソリン/ディーゼル&ハイブリッド車の販売を禁止するという政府の“愚かな”決定が自動車産業を殺す危険性があり、近い将来、F1は厳しい決断に迫られることになると危惧する。英国を含めたいくつかの政府は、少なくとも2024年からガソリン/ディーゼルおよびハイブリッド車の販売を禁止するという計画を発表。F1のマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは“ぞんざい”な計画だと非難している。
ルノーF1チームの非執行取締役である4度のF1ワールドチャンピオンのアラン・プロスも、環境への影響を最小限に抑えようとするために生じる不確実性を批判した。アラン・プロストは、ヨーロッパ諸国には充電インフラに関する共通の考えがないことを危惧しており、バッテリーパックを搭載した車の重量増加を理由に「これらの対策がCO2お削減することにはならない」と予測する。「今日、自動車産業で目にすることができることに私は本当に怒っている」とアラン・プロストは述べた。「我々はすべてを中国(の自動車産業)に提供し、10年後に彼らはここで彼らの車を紹介するつもりだ。そんなことは好ましくない」「馬鹿げた規制だ。もし我々がそれを変えなければ、今後10年間で自動車業界は100万人の雇用を失う。気が狂いそうだ」変更の結果として生じる不確実性は、F1でも感じられ、レッドブルとアルファタウリのエンジンサプライヤーであるホンダは今週、電化の価値がF1の将来に疑問符を付けていることを認めている。以前、ルノーe.damsフォーミュラEチームの共同所有者だったアラン・プロストは、日産が買収する前に、2025年以降のF1の将来のエンジン規制に関して、厳しい決定を下す必要があると語る。アラン・プロストは、F1はエンターテインメントを提供するために設計されたエンジン、もしくは自動車業界の一歩先を行く水素のようなまったく新しいテクノロジーとの間の明確な選択に直面していると考えている。「フォーミュラEがあるので、電気を使いたくはなお。そして、将来、フォーミュラEがどれくらい厳しいものになるかは確かだ」とアラン・プロストは語る。「将来のF1におけるテクノロジーは何か? それを知ることは困難だ。一方、私の立場ではないが、12気筒に戻すというものもある。F1界には同じビジョンがある」「または10年後に水素に進めならば、別の哲学を持つことになるだろう。なぜいけないのか? だが、誰がそのボタンを押して決断を下すのだろう? 非常に難しい。だが、疑問を持つのは良いことだ」「我々は常に持続可能性について話す必要があるが、テクノロジーは非常に困難だ」また、アラン・プロストは、F1の優先事項は自動車メーカーをなだめることではなく、代わりにF1を“人間の物語”として継続することだと断言する。「それが唯一のテクノロジーであるかどうかを検討する必要がある。そうしなければF1は死ぬ」とアラン・プロストは語る。「すべてを組み合わせなければならない。それが現在我々の場所だ。あまり悲観的ではないが、今後5〜7年で最善の方法を見つける必要がある」
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