元ルノーのエンジニアリングディレクターであるパット・シモンズは、昨年のシンガポールGPでの事件に関与したことが“一生の後悔”であると語る。昨年のF1シンガポールGPでのネルソン・ピケJr.が故意にクラッシュしたことが明らかになり、パット・シモンズは先週ルノーを辞職した。パット・シモンズには21日の世界モータースポーツ評議会で5年間の停職処分という判決が下された。
パット・シモンズ公聴会には出席しなかったが、その後、声明を発表。アイデアはネルソン・ピケJr.によって持ち込まれたものとしながらも、それを退けなかった自分に責任を感じているとし、全面的に謝罪の意を述べた。「事故のアイデアは、ネルソン・ピケJr.によって考えられたものだ。最初、彼がそのアイデアを持って私にアプローチしてきた。その時、私は彼がチームのために良いことをしたいのだと単純に信じていた」「後になって考えると、彼の行動は交渉に有利な影響を及ぼそうと考えていたとわかるが、私は彼の契約交渉の状況を知らなかった」「減刑のために、私はこの事件での私の役割を認めたい。ネルソン・ピケJr.が最初にそのアイデアを提案してきたとき、私はそれをすぐに退けなければならなかった人間だった。そうしなかったことは一生の後悔であり恥だ」「私が言えるのは、決して個人のためでなく、チームへの献身が誤りを導いてしまったということだ。チームが今日いる場所にチームを導く役割は私のライフワークだあった。私は28年前にわずか19人でチームの中心部分を始めた。今日、チームは500人以上を雇用し、数え切れないほどの国際的な企業を支える組織に成長した」「私がこれまで望んでいたことが、チームや私が責任を持っていた多くの人々を危険にさらすことになってしまった」「たった一つの行動で私がモータースポーツの33年間のキャリアで築き上げてきた高い評価を壊してしまった。私は高いプレッシャーの中で仕事をしてきたレース人間だ。それが時々、判断を誤らせることがある。私は常に正直な人間であるよう努めてきた。実際、私はベルギーでのスチュワードに対する供述が信用を与えるものだと思っている」「去年のシンガポールの夜、そのときは決して想像できなかったが、私は重大な過ちを犯してしまった。その過ちに対して私ができるのは、私の行動に関わることになってしまった全ての人々に心から謝罪することだけだ」