ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、ホンダの2019年型F1パワーユニットが昨年よりもわずかに優れているだけならば、レッドブル・レーシングと組む今年はさらに問題を引き起こすことになると考えている。昨年、ホンダはF1エンジンの耐久性よりも、トロロッソを意図的に開発パートナーとして利用して、今季からのレッドブル・レーシングへの供給の準備にあてた。
その結果、トロロッソ・ホンダは、両方のドライバーが年間3基のF1エンジン使用制限を大きく上回る8基を投入。ターボチャージャーとMGU-Kも同様に8基目が導入され、エンジンペナルティによってグリッド後方からのスタートを強いられた。シリル・アビテブールは「来年、突然エンジンペナルティが5基まで認められるとしても、当然ながらそれ自体は調整されるだろう」とシリル・アビテブールはコメント。「トロロッソではそのようなことが起こっても誰も見向きもしないが、レッドブルではもう少し旋風を起こすことになるだろう。そして、それは当然ながら開発を減速させることになるだろう」実際、シリル・アビテブールは、レッドブルとホンダのコンビを完全に否定しているわけではないが、F1パワーユニットが他のすべてのレースで再び変更された場合、ホンダがどれくらいの進歩を達成できるかについては疑問に思っていると語る。「もし彼らがルールを守りたいのであれば、彼らはシーズンを通してパワーユニットを改善するための機会が2回から3回はあるだろう。我々と同じようにね」とシリル・アビテブールはコメント。「我々にはコンストラクターズ選手権もあるし、我々はそれらのグリッドペナルティがポイントを獲得する能力に大きな影響を与えることをわかっている。我々はそれを危険に晒したくはない」「ホンダはある意味では脅威だが、それは他のすべての人々も同じだ。その脅威は時間が経つにつれて減少すると思っているし、我々はこの冬に果たした進歩を信じている」トロロッソのチーム代表フランツ・トストは、ホンダのF1開発が加速し、レッドブル・レーシングのドライバーがあまりにも多くのペナルティを受けることから保護できるのであれば、引き続き、トロロッソが実験台の役割を果たすことを厭わないと語る。「それがレッドブルがレースとチャンピオンシップに勝つための戦略の助けになるのであれば、もちろんだ」とフランツ・トストはコメント。「我々はそれについて議論する必要すらない。それは我々の哲学の範囲内だからね。我々も並行してパフォーマンスを改善できるのだから、喜んでそうするつもりだ」