ルノーF1チームは、2018年F1マシン『R.S.18』の空力パフォーマンスを改善するために冷却系の“頭痛”に喜んで立ち向かったと語る。ルノーF1の最高技術責任者を務めるボブ・ベルは、シャシーを“地獄のようにプッシュした”と語り、パワーユニットコンポーネントの使用数がさらに厳しくなるにも関わらず、冷却のためにパッケージを妥協することは一切なかったと述べた。
2018年はF1カレンダーが21戦に拡大されるにも関わらず、ドライバーが年間に使用できるF1エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hは3基までとなり、MGU-K、コントロールエレクトロニクス、エネルギーストアは年間2基に削減される。新しいレギュレーションは、2018年のマシン設計にどのような影響を与えたかと質問されたボブ・ベルは「パワーユニットをシャシーにい組み込む際に必要な熱条件の一部に影響を及ぼすが、大きな規模ではない」とコメント。「クルマ昨年のものと比較すれば、すべての構成部分を絞り込むために長い時間をかけたことがわかるだろう。それはクルマの熱の流れを管理することをさらに困難にする」「我々はクルマから最大限の空力パフォーマンスを引き出すために地獄のようにプッシュした。全てを密接に圧迫させ、熱管理により多くの頭痛を与えた」ルノーは、F1バルセロナ合同テストの最終日にギアボックスのトラブルによって一日の大部分をガレージで過ごすことになった。報道によると、トラブル解消に時間がかかったのは、リアのタイトなパッケージによってギアボックス変更が複雑になっているためだとされているが、チームはそれを否定している。ルノーはリアエンドのパッケージングに加え、ギアボックスの構造も昨年と比較して軽量化が図られている。ルノーのテクニカルディレクターを務めるニック・チェスターは、2018年シーズン中の重要な開発エリアとしてさらに多くの軽量化を挙げた。「我々はまだ軽量化を望んでいる。そうすれば、より多くのバラストを積み、重心を下げることができる。我々はそこに取り組み続けている」とニック・チェスターはコメント。「長い走行距離を走り切れるようにやれることはたくさんある。もっと軽くすることができるのであれば、我々は軽いコンポーネントを投入して金曜日走らせて検証し、レースに投入するつもりだ」「あまり保守的になるつもりはないし、走ってみて、何ができるかを見極めていく」