ルノーが、問題となっているディフューザーを独自開発して搭載の準備を整えており、早ければ中国GPでの投入が可能であることをルノーの代理人が明らかにした。ルノーの代理人として14日(火)パリで開催されたディフューザーに関する公聴会に参加したアンドリュー・フォード弁護士は、FIAの国際控訴裁判所の審判員に、ルノーはこのコンセプトの開発を開始しており、FIAの代表者に合法性を問い合わせたと述べた。
「ルノーはチャンスを逃したわけではない・・・FIAが非合法と言ったからだ」とフォード弁護士は述べた。さらに、理論的には今週末の中国GPから設計の初期段階のディフューザーを搭載することが可能であることを明かし、問題のディフューザーを許可したスチュワードの決定に対する控訴を退けるべきだと述べている。オーストラリアで、ルノー、フェラーリ、レッドブルは、ブラウン、トヨタ、ウィリアムズのマシンに対して抗議した。マレーシアではBMWザウバーが抗議に加わった。14日パリの公聴会には、この7チームと、アンチ-ディフューザチーム側であるが裁判所では実際に証言しないと見られているマクラーレンが出席している。2007年フェラーリのスパイ事件も担当したチームの弁護士ナイジェル・トッツィは、アンチ-ディフューザ論争の指揮を執っており、他チームがこの軋轢を招くコンセプトを思いつかなかったとして控訴を「悪意がある」とするブラウンの意見を批判した。フェラーリの元テクニカル・ディレクター、ロス・ブラウンについてトッツィは「立派な同僚の多くが同意しないのに、自身が正しいと思うのは最高に傲慢な人間だけである」と述べた。フェラーリの弁護士はまた、FIAも批判し、一部チームにはディフューザのコンセプトを違法であると述べ、その後他チームには同じソリューションを承認した矛盾を指摘した。フォード弁護士は審判団に「FIAの立場は全く不可解である。FIAを現状から救うようあなた方にお願いする」と述べた。関連:F1 ディフューザー問題