バーニー・エクレストンは、ルノーがまだロータスの買収を決定していないと述べた。先月、ルノーは、ロータスF1チームを買収する基本合意書にサインしたことを発表した。しかし、バーニー・エクレストンは、オースティンで「彼らはまだ決定していない」と認めた。
また、バーニー・エクレストンは、ルノーのCEO カルロス・ゴーンが12月までイエスかノーかを言う準備ができないことを示唆。そうなると、どちら側にとってもその決定に沿って動くにはあまりに遅い可能性がある。現在、ロータスにパワーユニットを供給しているメルセデスは、2016年にロータスからマノーに焦点を変えており、来年、第5のチームを加えるキャパシティはないと断言している。一方、ルノーは、一時は崩壊したレッドブルとの関係を継続する可能性も出てきている。ロータスのCEO マシュー・カーターは「現時点で、我々はこの騒々しい時期にやれるベストな方法で構想を練ろうとしている」と認めている。ロータスとルノーとの契約が破綻することを予想される大きなヒントは、確定した2016年のドライバーラインナップにある。ロータスは、2016年のドライバーとしてパストール・マルドナドと2014年のGP2チャンピオンであるジョリオン・パーマーを起用することを発表。二人とも“ペイドライバー”と表現できる。Sport Bild は、ジョリオン・パーマーが、2016年のシートに1000万ユーロ(約13億3800万円)を持ち込んだと報道。また、ひとつの噂として、ジョリオン・パーマーは、2016年の分割払いの一回目をすでに支払っているというものがある。それはロータスがもうフライアウェイレースのホスピタリティから締め出されていないことの説明がつく。だが、ルノーがメルセデスのような予算でワークスチームを計画しているとすれば、現時点で発表されているドライバーはそれに見合っていないように見える。「ロータスにとっては、才能、若さ、経験が類をみないほど組み合わせられたケビン・マグヌッセンが明らかな選択肢だった」と BT は報道。「パドックの大部分にとって、パーマーで行くという決定は理解のできないものだった」また、今年のGP2チャンピオンのストフェル・バンドーンのF1デビューの可能性も閉ざされたように見える。ARTのチーム代表フェデリック・バスールは「F1が、ますますお金が重要で、才能がますます少なくなってきている兆候だ」と嘆いた。パストール・マルドナドとジョリオン・パーマーの起用は、レッドブルがルノーに留まり、ロータスがブラックとゴールドのカラーリングを継続するとの見方を強めている。バーニー・エクレストンは「ロータスにはエントリーがあるので、ルノーがなくても進むことができる。彼らに必要なのはエンジンだけだ」と述べた。