ルノーは、2015年シーズンを通してパフォーマンスを開発できるようになったレギュレーションの抜け穴が、自分たちの計画にマイナス影響を及ぼしたと語った。昨年末に、フェラーリが規約の抜け穴を指摘。この指摘により、エンジンメーカーは、FIAが意図していた開幕戦までにパワーユニットを凍結する必要がなくなり、シーズンを通して32のトークンを使ってパフォーマンスを改善することが可能になった。
フェラーリは、トークンの使用法についてFIAに譲歩させたことは、2015年最初の勝利だと自画自賛している。しかし、2015年を前に不確かな状況が続いたことで、ルノーはむしろアプローチに迷いが生じ、進歩を阻まれてしまったという。 「我々は、冬の間にアグレッシブだった。しかし、レギュレーションがそれをアシストしてくれなかった」とルノー・スポールF1のマネジングディレクターを務めるシリル・アビテブールは述べた。「覚えているだろうが、トークンの使用法を変えるかどうかをめぐって多くのためらいがあった。一時は初戦までに32トークンを使い切る準備をしなければならなかったが、変更に次ぐ変更があり、シーズン中の開発が許可されると確定したのは12月16日(火)になってからだったと記憶している。我々の扱うタイプのプログラムにおいて最高の条件ではない」 ルノーは、冬の間に3つのエンジンメーカーの中で最も少ない20トークンを使用した。フェラーリは22、メルセデスは25トークンを使用しており、開発の余地を最も多く残したのがルノーということになる。シャシーパートナーであるレッドブルは、開幕戦後にルノーが“後退した”と批判的だったが、この分析はフェアではないとシリル・アビテブールは述べた。 「もっと良いトークンの使い方ができただろうか? 使用するトークンに見合った価値、それに費やす費用の価値をもっと上げる方法は? それはあったかもしれない」「1つのトークンによって得られるラップタイムを定めるものは何もないと考えている。ただし、我々がパワー面で劣っているというのは全くの誤りだ」 「メルセデスも立ち止まっていたわけではない。我々が20トークンを使用したのに対し、彼らは25トークンを使用した。つまり、我々以上の改良をエンジンに施したということだ。そこだ。我々がそれらのトークンを正しく使わなかったとしたら、メルセデスとはもっと離れていたはずだということをレッドブルは理解するべきだ」