複数の主要メディアが、角田裕毅が2026年のF1レースシートを失う見通しを一斉に報じた。後任にはアイザック・ハジャーが昇格し、マックス・フェルスタッペンの新たなチームメイトとしてレッドブル・レーシングに加入するという。オランダ『De Telegraaf』、ドイツ『Bild』『Sport1』、イギリスの複数メディアは、カタールGP期間中に行われたオリバー・ミンツラフ、ローラン・メキース、ヘルムート・マルコによる高レベル会談で決定が事実上固まったと伝えている。
ハジャー昇格とローソン残留、リンドブラッド昇格の布陣へハジャーは金曜こそ昇格報道に微笑んで応じていたが、決勝でボディワークの問題によりリタイアした後には不満を露わにし、自身のマシンを「レゴカー」と表現した。日曜のレース後、火曜に迫る発表について問われると、彼は短く「今はそんなことどうでもいい」と語った。しかし実際には、21歳のフランス人が昇格の内定を得たと広く見られており、レーシングブルズではアービッド・リンドブラッドが起用され、リアム・ローソンが残留すると報じられている。『Bild』によれば、角田裕毅には2026年にレッドブルとレーシングブルズの両チームで兼任するリザーブドライバーという役割がオファーされる見込みだ。これにより、角田のF1フルタイム出走は5シーズンでいったん幕を下ろすことになる。一方で、リンドブラッドの即戦力性については内部で慎重な声もあるという。特にヘルムート・マルコは18歳の才能を高く評価しているとされるが、チーム内には「トップドライバーに到達するポテンシャルを本当に備えているのか」という疑問が残っていると報じられている。角田裕毅「マックスと同等のマシンなら常に0.2〜0.3秒差」角田裕毅にとってアブダビは特別な一戦となる。カタールで彼は、近況のパフォーマンスがキャリア最高水準にあると語った。「僕はできることをすべてやり切りました。特にここ4戦はチームから多くのサポートがあり、Maxとほぼ同じようなマシンで走ることができました」「多くのことを証明できたと思います。同じマシンなら、僕は常に0.2〜0.3秒以内にいました。ラスベガスではずっと同じ集団で走れたし、カタールではスプリント予選で彼の前でフィニッシュしました。自分の力を示せていると思います」さらに、最終戦アブダビではフェルスタッペンのタイトル争いを後押しする姿勢を強調した。「僕たちは速さがありますし、2位以上を求めて改善できることは多くないと思います」レッドブルはこれら報道に対しコメントを控えている。角田裕毅のF1グリッド離脱は不可避か──最終戦は“別れの舞台”に複数国の主要媒体が同じ結論を報じ始めたことで、角田裕毅の2026年シート喪失は現実味を帯びてきた。ハジャー昇格、ローソン残留、リンドブラッド投入という将来重視の構図は、レッドブルが次世代ラインアップを確立する動きを象徴している。一方で、角田裕毅自身はここ数戦で確かなパフォーマンスを示し続けており、アブダビは「ただの最終戦」ではなく、彼の5年間のF1キャリアを締めくくる重要なステージとなる。火曜の正式発表が、レッドブルの未来図をどのように確定させるのか注目される。
全文を読む