ナイジェル・マンセルは、クリスチャン・ホーナーの電撃解任がレッドブルに大きな打撃を与える可能性があるとし、2025年F1シーズン後半戦は困難な道のりになるだろうと警鐘を鳴らしている。今週初め、レッドブルは長年チームを率いてきたホーナーを即時解任し、後任としてローラン・メキースがチーム代表兼CEOに就任すると発表した。
レッドブルは2025年シーズンの前半戦で苦戦を強いられており、現在コンストラクターズランキング4位に沈んでいる。マックス・フェルスタッペンはここまで2勝を挙げているものの、5年連続タイトルの望みはほぼ潰えたと見られている。1992年のF1ワールドチャンピオンであるマンセルは、ホーナー解任の背景には踏み込まなかったものの、その影響は残りのシーズンを通して現れると語る。「理由が何であれ、シーズン中にこうした決断を下すのはチームにとってプラスにはならない」とマンセルはAceOddsに語った。「チームは彼を必要としていたし、今後は移行期間が必要になるだろう。レッドブルが2025年に望んでいたような競争力を発揮するのは、これから非常に難しくなると思う」「内部の事情を知らない中でコメントするのは難しい。言えるのは、モータースポーツはただでさえ難しい世界だということ。そんな中でこのタイミングでこうした問題が起きるのは、どのチームにとっても大きな試練になる」ホーナーは2005年にレッドブルF1プロジェクトの指揮を執って以来、6度のドライバーズタイトルと8度のコンストラクターズタイトルをチームにもたらした中心人物だった。しかし2024年シーズン開幕前、女性社員から不適切行為の告発を受けたことで激しい批判にさらされ、チーム内に深刻な亀裂を生んだ。独立調査により潔白とされたものの、その余波は続いていた。マンセルはホーナーの突然の解任に「ショックを受けた」と述べ、その功績を称えた。「多くのレースファンと同じく、僕もレッドブルが何をしているのか分からなかった。本当に驚きだった」「先週末、僕はレッドブルにいてクリスチャンとも話した。でも、何の兆候も問題もなかった。だからこそ、驚きと困惑が大きかった」「誰も事実を完全には知らないし、僕が意見を言うのはプロフェッショナルではない。でも一つ言えるのは、クリスチャン・ホーナーがこの20年間でF1に残した素晴らしい功績は、彼の能力とスポーツへの献身の証であり、それは決して忘れてはならない」