レッドブルF1のアドバイザーであるヘルムート・マルコは、F1マイアミGPでマックス・フェルスタッペンが大きく後れを取ったことについて、「期待していた以上にひどかった」と述べ、レースペースの低さが「憂鬱」だったと認めた。フェルスタッペンは土曜日の予選でランド・ノリスを抑えてポールポジションを獲得。しかしスタート直後、ノリスとの接触で彼を6番手まで押しやったものの、その後のフェルスタッペンは両マクラーレンの猛攻に対抗できなかった。
まずピアストリ、続いてノリスがレッドブルを難なく抜き去り、マクラーレンは圧巻の1-2フィニッシュを決めた。フェルスタッペンは、グリップのなさに苦しみ、マクラーレン勢に対して1周あたり約0.7秒も遅れていたと振り返った。また、レース中盤のバーチャル・セーフティカーでは、メルセデスのジョージ・ラッセルがより有利なタイミングでピットインし、3番手を奪われた。その後のハードタイヤでのスティントでも、フェルスタッペンはラッセルを抜くことができず、最終的にピアストリから40秒近く遅れて4位でフィニッシュ。ピアストリはこれで3連勝を飾ることになった。レース直後にモータースポーツ・コムの取材を受けたマルコは、レッドブルの実態が露呈したと語る。「主な結論は、我々があまりにも遅かったということだ」とマルコは述べた。「彼ら(マクラーレン)が本気で走っていたとき、我々は1周につき0.7秒遅れていた。これでようやく、本当の速さが見えた。正直言って、憂鬱だったよ」レッドブルは、フェルスタッペン用に投入された新しいフロアに続き、次戦イモラでさらなるアップグレードを導入する予定だ。しかしマルコは、特にタイヤのオーバーヒートが起きやすいサーキットでは、マクラーレンのレースペースに追いつくのは簡単ではないと認めている。次のアップグレードで巻き返せるかと問われると、マルコは「そうでなければならない」と答えつつも、「ただ、あれだけの差を埋めるにはかなり大きな進歩が必要だ」と厳しい見通しを示した。