レッドブルF1 セルジオ・ペレス続投決定もドライバー陣営に抱える「問題」

しかし、リカルドは2024年シーズン前半で好成績を残せておらず、またRBの現在のチームメイトである角田裕毅も、現時点では同ブランドのシニアチームへの昇格候補としては見なされていないと報じられている。昨年、リカルドがプラクティス中の事故で左手の中手骨を骨折したため、リアム・ローソンが5レースにわたってリカルドの代役を務めており、空席があればその候補に挙がるかもしれないとの見方もある。しかし、結局、どの選択肢も現状維持よりも優れているとは考えられなかった。これは、ドライバーの入れ替わりが当たり前だったレッドブルとそのジュニアチームの過去とは大きく異なる。ヘルメット・マルコのドライバー育成プログラムは非常に成功し、ドライバーの長い待機リストができた。その道を歩んできたドライバーの中には、リカルド、フェルスタッペン、ローソン、セバスチャン・ベッテル、アレックス・アルボン、ピエール・ガスリー、カルロス・サインツなどがいた。近年はそうした才能あるドライバーの輩出がやや停滞しているように見えるが、現在、F1サポートシリーズであるフォーミュラ2では、カンポス・レーシングの19歳のアイザック・ハジャーが他を大きく引き離して首位を独走している。ハジャーに続くプレマ・レーシングのアルヴィド・リンドブラッドは、フォーミュラ3でデビューシーズンを力強く走り抜け、ルーキーながら選手権を争う位置につけ、先月はシルバーストーンでスプリントレースとメインレースの両方で優勝を果たした。ホーナーは、レッドブルは現在のF1ドライバーのラインナップに頭を悩ませているかもしれないが、将来は明るいと主張した。「問題はある」と彼は先週末のスパで認めた。「だが、明日のためにも解決策を用意しておかなければならない。そして、我々には素晴らしい才能の宝庫があると思う」「我々には経験があり、若さもある」とホーラーは語った。「リアムが控えているし、ハッジャールはF2で素晴らしい仕事をしている。アルビド・リンドブラッドはF3で本当にエキサイティングな才能だと思う。我々は素晴らしい才能を持っている」ホーナーはペレスが今シーズンの残りをレッドブルで過ごすことを確認したが、2025年もその位置に留まるためには、ドライバーズランキング7位でフェルスタッペンに146ポイント差という現状を改善する必要がある。もし彼が冬の間にチームから外されることになれば、RBに1つ以上の新顔のためのポジションが空くかもしれない。ローソンとハッジャーは、ドライバーの停滞期間の後に物事を再び動かすための確実な選択肢となる。また、レッドブルがFIAにスーパーライセンス規則の緩和を要請し、F1ドライバーの最低年齢を引き下げたのもリンドブラッドのおかげだと考えられており、メルセデスがアンドレア・キミ・アントネッリに興味を持っていることも要因の一つとなっている。