レッドブルF1のアドバイザーであるヘルムート・マルコは、高度なハードウェアの開発に影響を与える遅延の噂があるにもかかわらず、レッドブル・パワートレインズが2026年のF1パワーユニットの開発を「計画通り」に進めているるとを確信している。2018年よりホンダと提携しているレッドブルは、2026年に導入されるF1の次世代パワーユニット規制に向けて、自社製エンジンの開発という野心的なプロジェクトに着手している。
2022年にポルシェとの提携計画が頓挫した後、レッドブルはフォードとマーケティングおよび技術提携を結び、RBPTのエンジンに有名なブルーオーバルのバッジが付けられることになった。しかし、アメリカの自動車大手であるフォードは、RBPTのパワーユニットのハイブリッド要素についてもエンジニアリング面での貢献する予定だ。レッドブルの共同創設者である故ディートリッヒ・マテシッツは、F1チームが独立したエンジンメーカーとなる能力について懸念を示していた。そして、マルコはこのようなプロジェクトには高額な費用がかかることを認めながらも、成功すると確信している。「独自のF1エンジンを作るというのは勇気ある決断であり、また非常にコストのかかるものだった」とヘルムート・マルコはGrandPrix247とのインタビューで語った。「そのため、ディートリッヒ・マテシッツは心配していた。まず第一に、我々が単独でそれを成し遂げられるかどうか。そして次に、コストについてだ。他のメーカーからも協力の申し出があり、関心を示していた」「だからポルシェが登場したとき、マーケティングの観点から言えば、彼らは理想的なパートナーだったはずだ」とマルコ氏は指摘した。「最終的にはうまくいかなかった。なぜなら、どのように機能させるべきか、50/50のパートナーシップにするかどうかについて、意見が一致しなかったからだ。決して簡単なことではなかった。残念ながら、うまくいかなかった」大胆なエンジニアリングの取り組みに取り組んでいるレッドブル・パワートレインズは、数十年にわたるエンジン開発の経験を誇るフェラーリ、メルセデス、ルノーという強敵、そして2026年にF1に参戦するアウディと戦うことになる。RBPTは、3度の世界チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンがレッドブルでの将来に疑問を抱いていると報じられるなど、一見困難な課題に直面しているが、マルコはフォードのサポートがあれば、RBPTはエンジン面で競争に参加できると確信している。「ポルシェと提携しないという決定の後、我々はフォードという非常に良いパートナーを見つけた。彼らはレースの詳細に干渉したがらなかった。なぜなら、我々の方が優れているからだ」とマルコは続けた。「フォードとは知識とノウハウを提供できるパートナーシップを結んでいる。例えば、バッテリー関連などです。しかし、彼らは我々をサポートし、もちろん資金援助もしてくれる。だから、良い協力関係だと言えるだろう」マルコは、今後のエンジンレギュレーションと、2014年にF1が導入されたときの違いを指摘し、メルセデスが席巻した時代が繰り返されることはないだろうと示唆した。しかし、競争の行方は時だけが教えてくれるだろう。「現時点では、エンジンプログラムに関しては予定通りだ。すべて予定通りに進んでいる。しかし問題は、まったく新しいレギュレーションだ」とマルコは説明した。「50%が電気、50%が燃焼。つまり燃料が大きな要因となる。初めて100%電気燃料を使用することになるが、エンジンにバッテリーをどれだけ早く組み込めるか、最終的なレギュレーションはまだ決まっていない」「2014年のように、メルセデスが50馬力以上もリードするようなゲームチェンジャーにはならないだろう。最終的には、2026年にエンジンがコース上での走行を終えた時点で明らかになるだろうが、今のところレッドブルは計画通りに進んでいる」