レッドブルのエンジニアリング責任者のイアン・モーガンが、レッドブルのチームクルーの仕事について語った。ピットレーンでは、レッドブルは選手権に優勝できないと囁かれていますが?もちろん、みんなはそう言うだろう!これまでの全ての異なるサーキットで我々のクルマはスピードを発揮している。それは頼もしいことだが、だからこそ、この先はうまく行くはずがないと誰もが考えるのだろう。もちろん、戦いは厳しくなって行くと思うが、わたしとしては、それに挑戦するのが我々の仕事だと言いたい。現在、我々のクルマは一番速いが...
スペインでレッドブルが一番速かったのは驚きではありませんでしたが、モナコでのスピードについては驚きだったと言えるのでは?モンテカルロで1−2フィニッシュを果たせるとは思っていなかったが、競争力はあると思っていたし、クルマの改良点があのタイプのサーキットに適していることも分かっていた。しかし、過去のレースではあまり力を発揮できなかったサーキットなので、モナコで良い結果が出せたのは非常に満足だった。だが、スペインでは優勝を予想していたと言ったら嘘になる。バルセロナもサプライズだったんだ。しかも、他を大きく引き離しての勝利だったからね。ガレージにはどのような影響がありましたか?チームが感じるプレッシャーは違いますか?メンバーによって、受ける影響は様々。もちろん、クルマがコンペティティブで優勝を目指してレースに出場できること、優勝できることを知りながら出場できるというのは、我々にとっては嬉しいことだ。これまで経験したことがない立場だが、全員が自分の仕事に集中している。今年は順風満帆ですが、クルーにとっては徹夜の作業も多かったのでは?もちろん、仕事は多かった。だが、問題解決のための作業ではなく、クルマの開発のための戦略的な作業だ。アップデートの目標達成にはアグレッシブに取り組んでいる。だから、時間も必用だ。パーツの仕上がりが遅れれば、当然、クルマに取り付ける作業の時間をとる必用がある。バルセロナのアップデートは大規模なものだったが、2台両方の作業を完了することができた。そして、その成果がスピードに反映された。全ての努力はこれで報われる。昨年度は100分の数秒差でポールポジションが決まりましたので、ポールポジション獲得のためには全てが完ぺきに行われなければなりませんでした。今年は昨年よりもパフォーマンスの差が大きいのでは?完ぺきな週末でなくても大丈夫なのでは?おもしろい質問だね。これだけクルマにアドバンテージがあれば、全てが完ぺきじゃなくても、かなり良い結果が出せると思う。これまでの6戦も、我々の全てが完ぺきだったわけではないが、全てのレースでポールポジションを獲得した。他の安定させるべき要素を優先させる方が重要ならば、0.1秒のために全てを完ぺきにするために犠牲を払わなくても良いのかも知れない。不調な日も他で吸収することができると言っても良いのかも知れないが、それと同時に、クルマの競争力が高ければ高いほど、収集できるデータの質が高ければ高いほど、効果的なシミュレーションが行うことができ、次のレースをより良い、より焦点を絞ったクルマでスタートできる可能性が高くなる。過去を振り返ると、ひとりのドライバーが圧倒的な力を発揮している方がチームのチャンピオンシップ優勝の可能性が高くなるようです。ニュートラルな立場のガレージ側から考えた場合、シーズン中盤でマークかセブのどちらかが大きく差をつけてチャンピオンシップをリードした方が楽ですか?ふたりがチャンピオンシップのトップ争いをしている状況というのは、とても素晴らしいのだが、それには難しさが伴う。しかし、総合的に考えると、それは我々のためにもなるし、彼らのためにもなるんだ。彼らは、ポイントもスピードもパフォーマンスも非常に接近している。お互いが切磋琢磨してきたからだと思う。一台が速いと、もう一台がさらに激しくプッシュしてトップに返り咲く。このような対等な力の関係があるのは健全なことだ。ガレージの中でにらみ合いになっていませんか?そんなことは全くないよ!逆だね。昨年度は、ブラウンへの遅れを取り戻すために、様々な戦略を使わなければならなかったので、どちらかが嫌な思いをすることもあった。しかし、今年はそれがない。ふたりに、最適なクルマを与えることができているので、接戦の戦いではあっても、ドライバーもクルマもレースに勝てるものなので、両者ともハッピーなんだ。今はとてもうまくいっている。でも、まだこれからが長いからね。