レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、今年アルファタウリ・ホンダでF1デビューを果たした角田裕毅が“将来の勝利ドライバー”だと確信していると語る。7年ぶりの日本人F1ドライバーとなった角田裕毅は、デビュー戦となったF1バーレーンGPで9位入賞。ヘルムート・マルコは“将来のF1ワールドチャンピオン”だと絶賛した。
しかし、その後のレース週末でミスが目立ってくると、褒め言葉は静まり、批判の方が大きくなった。ヘルムート・マルコは、角田裕毅を何度か批判してきたが、最近ではF1フランスGPで予選Q1でのクラッシュでは怒りを露わにし、「衝動的」かつ「非常に頑固」だと批判した。レッドブルは、角田裕毅をレッドブルの拠点であるイギリスからアルファタウリの拠点であるイギリスに転居させ、フランツ・トストの下で再教育している。それでも、ヘルムート・マルコは、角田裕毅への信頼は失っていないことを示唆している。「角田は典型的な日本人ではない」とヘルムート・マルコは Motorsport-Total のインタビューで語った。「我々は岩佐歩夢と一緒にF3に参加しているが、典型的な日本人は礼儀正しく、規律があり、角田のように発言することは決してない」「一方で、角田はとても爽やかであり、誰もが認める彼のスピードと物腰を維持することに目を向ける必要がある。そこは主にポジティブな反応を示している。同時に彼の仕事への規律とフィットネスを訓練なければならない。イギリスではそうではなかかった」「我々が彼を焚きつけた…バーレーンでのセンセーショナルな彼のパフォーマンスに気づいた。その後、イモラでの最初の予選での最初のラップで愚かなクラッシュがあった。Q3に進めるのマシンを持っているのにマシンを壊してしまうなど以ての外だ」「彼のアグレッシブさと気さくさを損なうことなく、彼を正しい軌道に乗せる必要がある。たとえば、彼が速いコーナーでどれほどうまくドライブするかは信じられないほどだ。オーストリアを例に挙げてみよう。彼は予選でガスリーにわずか0.1秒しか遅れていなかった」早いコーナーでピエール・ガスリーと同等もしくはさらに速いかと質問されたヘルムート・マルコは「少なくともガスリーレベルだ」と語る。言葉の問題や日本を離れていることも角田裕毅が苦戦している理由かと質問されたヘルムート・マルコは「間違いなくそこは要因だ」と語った。「日本の文化はまったく異なる。フランツ・トストは長年日本にいたので、ここには利点がある。彼は日本の文化を知っており、何が重要かを知っている」「しかし、最終的には角田の規律の問題だ。彼はあまりにも生意気になりすぎた。ヨーロッパ人や南アメリカ人とのアプローチは日本人とは違う」「一般的に、彼に今起こっていることの傾向は問題ではない。彼がペナルティを受け続けているという事実は、我々が問題としている部分でもある。私の意見では、非常に上手く扱われている。しかし、これは学習プロセスであり、レッドブルとアルファタウリは彼が将来の勝利ドライバーであると100パーセント確信している」ヘルムート・マルコの前ではドライバーが震え上がるほどと言われるほど、厳しい指導で知られている。角田裕毅はF1シュタイアーマルクGP前にヘルムート・マルコと話し合いを起こった。「シンプルに話し合っただけだ。Q3に簡単に入るマシンをQ1の1周目で壊したことについてね」とその内容についてヘルムート・マルコは語った。「Q1では予選に勝つわけではない。そして、レースと分けて考える必要がある。彼はタイヤマネジメントに非常に優れている。誰もがそこで震えているのはナンセンスだ。明確な議論をしているだけだ」角田裕毅は、無線での生意気な発言が一部ファンから嫌悪されるようになった。実際、ヘルムート・マルコと話をしているときの彼はどうなのだろうか?「個人の個性をアピールするのはトレーニングシステムの一部だ。カメラトレーニングは行っていないし、ジャーナリストをインタビュートレーニングに招待しているわけではない」とヘルムート・マルコは語る。「我々は人々を正座させて列に並べるようなことは望んでいない、我々はそういった個々のキャラクターを望んでいるが、これには彼らがナンセンスなことをしているときにそれを彼らに伝えることも含まれる」現状、アルファタウリ・ホンダはランキング5位に位置しているが、ピエール・ガスリーと角田裕毅のコンビはマクラーレンやフェラーリと戦えると思うかとの質問に「そうだね」とヘルムート・マルコは超えた得た。角田はガスリーのように定期的にポイントを獲得していない。一方、アルファタウリは2~3レースでクルマのポテンシャルを生かしていない。一般的にそれが目標だ。それが、アルファタウリのチームリーダーとしてガスリーに固執している理由でもある」