レッドブル・ホンダ RB16が、高い気温のなかで競争力を発揮できている理由を Formula1.com でマーク・ヒューズが深堀した。新型コロナウイルスの世界的な流行によって、2020年のF1世界選手権は改訂され、夏の暑い時期にヨーロッパでのレースを迎えている。レッドブル・ホンダはそのようなコンディションで強さを見せている。
気温の高いときは、メルセデスのレッドブル・ホンダに対する優位性は狭まり、シルバーストンでのF1 70周年記念GPではレッドブル・ホンダがメルセデスを抑えて勝利。F1スペインGPでもメルセデスの2台の割って入った。2つのレースでの競争力の大きな差を生んだのは温度に敏感なタイヤへの負荷だが、適切な冷却を維持するためのボディワーク処理も関わっている。例として、マクラーレンはその2戦でカルロス・サインツの冷却問題に苦しんでおり、シルバーストンでは冷却のあめにボディワークに穴をあけ、それによって1周あたり0.15秒(レース距離で約8秒)のロスを生んだ。その点に関して、レッドブル・ホンダ RB16はほとんど気づかれないほどの細部までこだわっており、それが暑い気候に貢献しているとマーク・ヒューズは分析する。レッドブル・ホンダ RB16のリアは、外気温を考慮して非常にタイトに閉じられている。それは下の図が示すように、コックピットのすぐ横の隠れた出口によって部分的に説明できる。側面と背面から見ると、ボディワーク空力輪郭制御が、部分的に出口を隠していることがわかる。(入口は青い矢印で示され、下の画像では赤で出口になっている)。冷却能力は、入口空気質量と出口空気速度の関係によって決定する。これを効率的なスイートスポットに組み込むことができれば、必要なボディワーク開口部の量を減らすことができる。また、レッドブル・ホンダは、最近の開発で冷却に関するものだけでなく、フロントウイングのわずかに変更されたフットプレートなどが含まれる。F1イギリスGPで導入されたフロントウイングのフットプレートは、以前のコンポーネントよりも著しく平坦でアーチが少なく、フェラーリなどのチームが空気の流れを微調整するために以前に採用していた水平指が特徴。ステアリングロックが適用されるときに、フロントのグリップが極端に上昇することを抑えている可能性がある。
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