元レッドブルF1のドライバーであるロバート・ドーンボスは、レッドブル・ホンダの2020年の苦戦ぶりは、問題がドライバーよりもマシンにあり、さらにエンジンではなくシャシー側にあるとの見解を語る。今年、王者メルセデスに挑むために早くから今季マシン『RB16』の開発を進めてきたレッドブルとホンダF1だが、開幕3戦ではあらゆるエリアでメルセデスに劣っていることが露呈されることになった。
特にF1ハンガリーGPでは、マックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンの二人がRB16のピーキーな特性に苦戦。“バランスが悪い”“予測不可能”とマシンの問題を語っている。また、“ストレートが遅い”との発言もあるが、以前のようにエンジンメーカー - 現在ではホンダF1 - を名指しで批判することはしていない。ロバート・ドーンボスは「以前、彼らにはルノーのような非難できるサードパーティがいた」と Ziggo Sport に語った。「しかし、ホンダのF1エンジンに多くの問題があるとは思わない」ロバート・ドーンボスは、レッドブル・ホンダはプレシーズンに2020年シーズンのための準備をうまく整えることができていなかったと語る。「真実が示す者以上のことはかった。マシンにはバランスがなく、ホンダのF1エンジンは最速ではなかったが、最悪でもなかった」「今シーズンはルイス・ハミルトンとメルセデスにとってかなり支配的なシーズンになるだろう。レッドブルが止まっている間に、彼らは1秒を見い出した」レッドブル・ホンダF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、今季マシン『RB16』にはいくつか“異常”な点があり、それが特定の条件で“空力的な誤作動”を引き起こす原因になっていると語る。クリスチャン・ホーナーは「RB16には予想通りに機能していない異常な部分がある」と語る。「空力的に何かがおかしいと思っている。それを理解し、それに対処することの問題だ。特定の条件では、マシンは期待どおりに動作している」「ここにそれなりのマシンの基本があることはわかっている。だが、シミュレーションツールが予測するように動作していない」「我々は、本来の出せるべき性能を達成できていない部分を理解する必要がある。今週末から多くの良いデータをとれており、チームはそれを理解し、解決するために一生懸命に取り組んでいる」ただ、メルセデスF1のエンジンが大きな進歩を果たしたのは明らかであり、それはカスタマーであるレーシング・ポイントとウィリアムズが特に速さをみせていることからも見て取れる。ホンダF1のマネージングディレクターを務める山本雅史は、メルセデスF1が2020年に成し遂げたF1エンジンの進歩に“驚いた”と認める。「プラクティスではダイナモから予想していたパフォーマンスを目にしていました。特にロングランにおいてもそうでした」と山本雅史は語った。「すべてが計画どおりでしたが、メルセデスが特に予選で果たした進歩に驚きました。彼らとのギャップには少し驚かされました」「予選でのパフォーマンスはレギュレーションの範囲内でなんとか改善しなければなりません。でも、レースではいいパフォーマンスを見ることができて、今シーズンもメルセデスに対抗できると思っていますし、それを継続していくことが目標です」