レッドブル・ホンダF1は6月25日(木)、フィルミングデーを利用してシルバーストンで2020年F1マシン『RB16』でのテスト走行を実施。アレクサンダー・アルボンがステアリングを握った。他のいくつかのチームとは異なり、レッドブルは2019年にルノーからホンダへとF1エンジンを切り替えたことにより、2年落ち以下のF1マシンで無制限の走行テストを実施することができない。
そのため、レッドブル・ホンダF1はフィルミングデーを利用して現行マシン『RB16』でのテスト走行をすることを選択。2月のプレシーズンテストから実に118日ぶりのRB16でのトラック走行となった。現行マシンを使用したフィルミングデーは、プロモーションを目的として、ピレリのデモンストレーションタイヤで2日間の100kmの走行に制限されている。レッドブル・ホンダF1は、2月にシルバーストンでフィルミングデーを利用してRB16のシェイクダウンを実施し、その1日を消化している。今回のテストはF1ドライバーの肩慣らしとしての意味合いだけでなく、チームスタッフが可能な限りソーシャルディスタンスを守り、手袋やマスク、フェイスガードといった個人用保護具(PPE)を着用するなど、新型コロナウイルスにより無観客で開催されるレースにおける“新しい生活様式”での安全および衛生プロトコルに慣れる機会としても利用された。ドライバーは、アレクサンダー・アルボンのみが参加。アルボンはロックダウンを英国で過ごしてきたので心配する必要はなく、テストに参加したホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治を含めたホンダのスタッフも同様に早めに渡英していた。走行を終えたアレクサンダー・アルボンは「埃を払い落として、感覚を取り戻すことができて良かった。3か月間F1マシンに乗っていなかったけど、5~6周で取り戻すことができたよ」とはコメント。「全体的に全ての感覚を取り戻して、レース思考を取り戻す良い機会だったね」 この投稿をInstagramで見る F1-Gate.com(@f1gate)がシェアした投稿 - 2020年 6月月25日午後12時56分PDT 一方、モナコに住んでいるマックス・フェルスタッペンにとってはそうではなかった。フェルスタッペンが今日のテストに参加できるようにするには6月初旬に到着して強制検疫を行わなければならなかった。フィルミングデーを実施することが遅い決定だったのか、もしくは走行する価値がない判断したのかは不明だが、いずれにせよ、フェルスタッペンがF1マシンをドライブするのはオーストリアGPのフリープラクティスが最初となる。以前、マックス・フェルスタッペンは、他チームのように事前にテストをするは必要ないと語っている。メルセデス、フェラーリ、ルノー、そして、アルファタウリ・ホンダF1は、2年落ちのマシンを使用して無制限のテスト走行を実施している。「それによって彼らが有利になるとは思わない。古いマシンを運転しなければならないので、僕はそれをしないことを決めた。オーストリアで4~5周走れば、再びリズムとフィーリングを見つけることができるだろう」
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