レッドブル・レーシングのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、“Bチーム”であるトロロッソが競争力を発揮していることに不満を示したルノーF1チームのシリル・アビテブールに反論。小規模チームにとって有用だと主張した。今年からレッドブルとトロロッソは同じホンダのF1エンジンを搭載することで、トロロッソの2019年F1マシンは、ほぼ昨年コンストラクターズ選手権を3位で終えたレッドブル RB14がベースとなっている。
シリル・アビテブールは、昨年トロロッソ・ホンダがテクニカルディレクターのジェーム・キーを失ったにも関わらず、進歩を果たしていることに疑問を投げかけている。「トロロッソは昨シーズンの大部分でテクニカルディレクターがいなかった。何が起こったかは明らかだ。競争力のあるクルマを造るためにテクニカルディレクターさえ必要ないということだ。我々にとってそれは問題だ」とシリル・アビテブールは語っている。メルセデス、フェラーリ、レッドブル、ルノーのチーム代表が参加したF1オーストラリアGPの金曜記者会見でも“Bチーム”戦略について質問が投げかけられた。レッドブルのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「主に小規模なチームにとって利益になることだと思っている」とコメント。「そのモデルが理想できなければハースはなかっただろう。F1にかかるコストは非常に高価だ。そのため、トロロッソはRB14の非常の多くのコンポーネントを使用している。彼らにとって許可されている非掲載パーツ内でそれは効果的だ。彼らはデザインリソース、R&Dのインフラを抱えなくてもいい。したがって、彼らがレースをするためのコストはそれによって影響されることになる」「本格的なコンストラクタチームになることと、リストに掲載されていないパーツを入手できることとの間には、最終的には賢明な相殺があると思う。個人的にはそこに問題はないと思っている。小規模なチームにとって費用対効果が高く、機能していることが証明されていると思う」同じようにハースF1チームにパーツを供給するフェラーリのF1チーム代表のマッティア・ビノットもクリスチャン・ホーナーの意見に同意する。「私の意見はクリスチャンと完全に一致している。ハースのモデルは、そのようなチームにとってそれがどれほど優れているかを示している。そして、最後にはF1にとっては良いことだと思う。将来を見据えて、何らかの懸念がある場合、懸念が何であるかを理解し、軽減または回避していくのは我々次第ですが、モデル自体は正しいモデルだと思う」Bチームを持たないメルセデスのF1チーム代表トト・ヴォルフも「二人が言ったことに何も付け加えるものはない」と同意する。それでも、ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは納得していない。「明らかにここでは少し異なる立場にいる」とシリル・アビテブールはコメント。「私は何度もそれについて述べてきた。その話題について議論するのに何時間も費やすことができるが、我々のようなチームにとって我々よりも30~40パーセント多くのリソースを持つ上位3チームと競争することはすでに挑戦だ。しかし、彼らが現在自分たちのリソースを他のチームと組み合わせることができる、あるいは予算の上限の範囲内で相乗効果の恩恵を受けることができるようであれば、それは問題だ。それは我々にとって問題なのだ」「これは、少なくとも他の2チーム(マクラーレンとウィリアムズ)にとっても問題だ。彼らのために話をするつもりはない。だが、それはまたF1に参入し、競争力があることを望んでいる新しいエントラントにとって問題になるかもしれない。それは深刻なトピックだ。なぜなら、今の我々は『OK、我々には3つのトップチームがある。そして、参加している人は誰でも競争力をつけられないこと前向きに受け入れなければならない』と言っているよなものだからだ」「私は文句を言ったり、嘆いたりするためにここにいるわけではない。我々はレギュレーションを知っているが、当然ながら2021年にどうなるかに非常に注意を払っている。現在のところ、我々は提起された保障措置や拡散防止措置について納得できていないい。予算上限の枠内でいくつかの部分を交換することができるという事実がある。だが、我々は統治機関と協力し続けて、もっと満足のいく結果を得ることを願っている」
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