レッドブル・ホンダの2019年F1マシン『RB15』を設計したエイドリアン・ニューウェイは、空力レギュレーションによってオーバーテイクが容易になることはないと考えている。2019年のF1世界選手権では、後続マシンへの乱気流を低減してオーバーテイクを促すために新しい空力レギュレーションを導入。フロントウイング、リアウイング、ブレーキダクト、バージボードといった重要な空力エリアに変更が加えられた。
しかし、F1パドックでは、2019年のレギュレーション変更によってオーバーテイクが容易になるというストーリーには懐疑的だ。第1回のF1バルセロナテストではフェラーリが最速のマシンを持っていると考えられているが、セバスチャン・ベッテルは、テストでマクラーレンのカルロス・サインツに追いついたときのことを例に挙げて2019年F1マシンの特性を説明した。「彼を抜くチャンスはなかった」とセバスチャン・ベッテルは Auto Motor und Sport にコメント。「決して十分に近づくことはできなかった」“空力の鬼才”と称されるF1のトップデザイナーであるエイドリアン・ニューウェイもセバスチャン・ベッテルの見解に同意する。「追いかけているクルマは以前と同じくらい多くのダウンフォースを失っている」レーシングポイントのテクニカルディレクターを務めるアンディ・グリーンは「我々は後続のドライバーが楽にドライビングできるようなクルマは造っていない」と語る。「我々の仕事は自分たちのクルマをできるだけは速くすることだ。そして、それをするためには空気はホイールの外側を通過しなければならない」「我々がそうすることにチャンスを見い出している限り、我々はそうしていくだろう」
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