レッドブル・レーシングは、ダニエル・リカルドと新契約を締結することよりも、2019年にホンダとルノーのどちらのF1パワーユニットを搭載するかを決定することの方が優先度が高いと語る。ダニエル・リカルドは、2019年以降もレッドブル・レーシングに残留するべきかどうかを評価しているが、同時にレッドブルはエンジンサプライヤーをルノーとの契約を更新するか、もしくはホンダとワークス契約を結ぶかを検討している。
先週末のF1モナコGPでは、ダニエル・リカルドがキャリア7勝目を挙げたが、すでに昨年レッドブル・レーシングとの契約を更新しているチームメイトのマックス・フェルスタッペンは、フリー走行3回目のクラッシュで予選に出走できず、最後尾からスタートして9位でレースを終えている。レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは「勝利がダニエルの価格を上昇させ、彼の価値をあげたと言えるし、彼の価値のポテンシャルという点で、チームをより強固な立場に置いたと言える」とコメント。「今後数カ月のうちにダニエルと契約を締結するための解決策を見つけていくというのが現実だ」「まずはエンジンを選別し、ドライバーとの件はその後に続いていく」クリスチャン・ホーナーは、ダニエル・リカルドは“継続的に腕を上げて”おり、開幕6戦で2勝を挙げたことで、ルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテルに並び、F1のリードドライバーとしての彼の価値を改めて表明していると認めている。しかし、レッドブルの2019年以降のエンジン決定は、ルノーのカスタマーとして継続するウ化、もしくはホンダのワークスチームになるかという決断ほど単純なものではない。レッドブル・レーシングは、2014年にF1にV6ターボハイブリッドが導入されて以降、ルノーのF1パワーユニットがメルセデスとフェラーリのパフォーマンスに匹敵していないことに不満を募らせているが、ホンダは2015年にマクラーレンとF1に復帰して以降、ルノーよりもパフォーマンスと信頼性の低さを露呈してきた。現在、ホンダはトロロッソと再建の一年を進めており、F1カナダGPでルノーと同様にシーズン最初のパフォーマンスアップグレードの投入を計画している。ルノーがレッドブル・レーシングが決定を延期していることに不満を抱いているのは明らかだが、クリスチャン・ホーナーは、ホンダとルノーの進歩を比較するチャンスを得ることが重要だと強調する。クリスチャン・ホーナーは、最終的な決定は“かなり明白なものになることを期待している”と語る。「全てはデータに依存する。あと1か月くらいはかかるだろう。6月末、もしくは7月初旬だ。そこが我々が常に話してきたワイムフレームだ」とクリスチャン・ホーナーは付け加えた。「2週間後のモントリオールでエンジンパフォーマンスを比較することに大きな関心を寄せている」