レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、今季は2014年にV6ターボハイブリッドが導入されて以来、初めてメルセデスが攻撃する隙をみせたシーズンだったと振り返る。最終的にメルセデスはシーズンを支配したが、躓いたレース週末があったのも事実。例えば、F1メキシコGPではマックス・フェルスタッペンが、メルセデスを彷彿されるパフォーマンスでレースを支配している。
「我々は、タイトルを4連覇したメルセデスが味わっているのと似たような走りをみせた。エンジンレギュレーションが導入されて以降、メルセデスは素晴らしい仕事をした」「彼らは2014年のターボ初年度に独自のクラスにいたし、エンジンパフォーマンスのおかげで優れたままだ。だが、2017年は新しいターボ時代で初めて彼らの弱さを目にした」レッドブルは高い期待を持ってシーズンに入ったが、RB13は風洞との相関関係に問題を抱え、レッドブルはその問題を乗り越えるまで数戦を要した。「実際、我々のクルマはバルセロナテストで準備ができていなかった。データの問題から回復し、シーズンの最後の6戦でマックス・フェルスタッペンは全ドライバーで最も多くのポイントを獲得した」「残念ながら、バルセロナからシンガポールまで彼には12戦で7度の故障に見舞われたフェーズもあった。パワーユニットの信頼性不足は我々の最大の弱点だった。マックスはモンツァとブダペストで2つの不必要なミスを犯した」今シーズンは、フェラーリが前半戦で強さ、セバスチャン・ベッテルがランキング首位で折り返したが、モンツァからメルセデスがアドバンテージを生かし、ルイス・ハミルトンが3レースを残してタイトルを獲得する結果となった。「フェラーリがシーズン全体でベストなマシンを持っていたのは確かだが、彼らは戦略面と技術面の両方であまりに多くのミスを犯した。以前、セバスチャン・ベッテルがレッドブルで走っていたときには、彼の最大の強みは夏休み後の好調さだった」「彼は驚異的な精神力で挽回し、勝利を続けるのは必然的だった。しかし、シンガポールの衝突で今年はそれは起こらないだろうと思った」