レッドブルは、F1マレーシアGPで次戦で技術的なアバンテージを得るために嘘の技術問題を装ったとの主張を否定した。F1マレーシアGPのレース終盤、セバスチャン・ベッテルのエンジニアは、ベッテルにレースをリタイアするように繰り返した。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、ブレーキ温度が危険なレベルまで上がっていたと述べていたが、セバスチャン・ベッテルは、11位でチェッカーフラッグを受けた。
クリスチャン・ホーナーは、落雷の影響でベッテルは無線が聞こえていなかったと説明したが、ピットボードでも同じメッセージが示されていたことが写真で証明されている。レース後、セバスチャン・ベッテルは「もちろん、マシンを温存することもできたけど、チェッカーフラッグを見たかった。それが本来あるべき姿だと思う」とコメント。さらに Auto Motor und Sport は、セバスチャン・ベッテルが「命令は聞こえていた」と認めていると報じた。メディアは、レッドブルはペナルティを受けずに次戦F1中国GPで新しいギアボックスを使うために、ブレーキトラブルを装って戦略的にマシンをリタイアさせようとしたと報道。レッドブルのコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは「(ナレイン・カーティケヤンとの)事故の後、ブレーキの温度が許容レベルをはるかに超えていた」と Bild にコメント。「もはやマシンは安全ではなかったので、彼を呼び入れただけだ。戦術的な決定ではなかった」チームの指示を無視したことについて、今週ミルトン・キーンズでセバスチャン・ベッテルとチーム幹部とで話し合いが行われるとされている。元F1ドライバーのハンス・ヨアヒム・シュトックは「他のドライバーなら首になるだろうが、ベッテルには2度のワールドチャンピオンという信頼がある」とコメント。スイス人解説者のマーク・スレールは「ベッテルの判断は正しかった。チームはあのような指示には慎重になる必要がある」と述べた。