キミ・ライコネンが2012年にロータスからF1復帰を果たす直前、実はフォース・インディア移籍の可能性があったことが明らかになった。当時フォース・インディアの経営陣だったオトマー・サフナウアーは、ブラジルGPの週末にライコネン本人と極秘会談を行っていたという。そして、その交渉の場には世界的人気ゲーム『Angry Birds(アングリーバード)』の創業者たちも同席していた。
サフナウアーが明かした“ライコネン獲得計画”サフナウアーは『High Performance Racing』ポッドキャストで、当時を次のように振り返った。「ライコネンがロータスに行く前、我々は彼と契約寸前までいっていた」「ブラジルGPの最終戦だった。モルンビーのハイアットにある日本食レストランでキミと会った。彼の友人2人も一緒だった。我々はフォース・インディア加入を説得しようとしていた」当時のフォース・インディアはまだ中団チームの立場であり、2007年F1ワールドチャンピオンを獲得するには大胆すぎるプランとも言えた。しかしライコネンは交渉自体には前向きで、「シーズン終了後にまた話そう」と応じていたという。交渉の場にいた“アングリーバード創業者”サフナウアーが特に印象的だったと語ったのが、ライコネンの“側近”たちだった。「彼の友人2人は『Angry Birds』の創業者だったと思う。マネージャーはいなかった。友人たちとライコネンだけだった」『Angry Birds』はフィンランド企業ロビオ・エンターテインメントが開発した世界的ヒットゲームで、ライコネンと同じくフィンランド出身の関係者が多かったことで知られている。その後、ライコネンと『Angry Birds』の関係は実際にF1でも展開されることになった。2012年アメリカGPでは、ライコネンとロマン・グロージャンのロータスに『Angry Birds Star Wars』のロゴが掲載。また同年には、ロビオとの公式マーチャンダイズ契約も発表された。ライコネンが着用していた「Ice Bird」ロゴ入りキャップも、“アイスマン”の愛称と『Angry Birds』を掛け合わせたコラボレーションだった。ライコネンがロータスを選んだ理由最終的にライコネンはフォース・インディアではなくロータス加入を選択した。サフナウアーもその判断には理解を示している。「結局、彼を説得することはできなかった」「将来性が他チームより明るいとドライバーに信じてもらう必要がある。そして公平に見れば、当時のロータスは我々より多く勝っていた。より強いチームだった」実際、ライコネンは2012年のF1復帰初年度にアブダビGPで優勝。ロータスでも高い競争力を発揮し、“成功したカムバック”として語り継がれることになった。一方で、もしフォース・インディア移籍が実現していれば、F1の勢力図は大きく変わっていたかもしれない。
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