かつてザウバーで理学療法士を務めたジョセフ・レーベラが、2001年にキミ・ライコネンのF1デビューレースでの逸話を披露した。ペーター・ザウバーは、ジュニア・フォーミュラで23戦の経験しかなかったルーキーのキミ・ライコネン(当時21歳)を起用するというリクスを冒した。F3を経験せずにF1に参戦することについて関係者から批判の声もあり、FIAは4戦限定の仮のスーパーライセンスしか与えなかった。
どのドライバーにとってF1デビューはキャリアのなかで最も記憶に残る瞬間のひとつ。しかし、ジョセフ・レーベラは、その舞台となったF1オーストラリアGPの30分前までキミ・ライコネンの姿を見つけることができなかったと明かす。「彼は寝ていたんだ」とジョセフ・レーベラはF1公式サイトにコメント。「私は『キミ、あと数分で初レースを走らなければならないんだぞ!』と言った。だが、彼は『わかっているよ、ジョセフ。あと5分寝かせてくれ!』と言った。そのようなドライバーはそれまで見たことがなかったし、その後も目にしていない」「極端な物怖じのしなさだ。わざとではなく、それが自然なんだ。私は彼を数分寝かせた。睡眠は重要だからね」キミ・ライコネンは、そのデビュー戦いきなり6位入賞を果たし、その後正式にスーパーライセンスが発給された。その後、F1で292戦、21勝、103回の表彰台、2007年にF1ワールドチャンピオンを獲得したベテランのキミ・ライコネンは、昨シーズン限りでフェラーリを離れ、今年、そのザウバーで新たなキャリアをスタートさせる。
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