フェラーリ内でのキミ・ライコネンの立場に暗雲が立ち込め始めているかもしれない。キミ・ライコネンにとってF1中国GPはフラストレーションの溜まるレースとなった。レース中にはエンジン問題と戦略判断について無線で何度も不満を述べた。外部からはフェラーリがキミ・ライコネンに素早くタイヤ交換をさせなかったのは戦略ミスだと映っている。
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは「なぜキミをあれだけ長くステイアウトさせたのだろう。彼は不毛地帯とも言える場所に終わってしまったからね」とコメント。結果的に5位でレースを終えたキミ・ライコネンは、戦略への不満を語っており、望み通りのタイミングでピットインできていれば“もっと上位”でのフィニッシュが可能だったと主張している。だが、フェラーリ内の見方は異なるようだ。フェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長は、キミ・ライコネンのパフォーマンスと考え方に疑問を呈している。セルジオ・マルキオンネは、レース序盤にセバスチャン・ベッテルの前にいたキミ・ライコネンがダニエル・リカルドを攻略できなかったことに不満を抱いている。後にキミ・ライコネンを追い抜いたセバスチャン・ベッテルは、ダニエル・リカルドをパスしている。セルジオ・マルキオンネはこの件について「我々はキミとじっくり話し合う必要があるかもしれない。今日の彼は他のことを考えているようだった」とイタリアで Skyにコメント。「今日は彼の日ではなかった。彼は疲れていたのか?」また、フェラーリはセバスチャン・ベッテルをNo.1ドライバーとして扱うかと質問されたチーム代表のマウリツィオ・アリバベーネは「まだチャンピオンシップの序盤だ」とコメント。「ドライバーは交戦規定を知ってる。チャンピオンシップを争う状況になれば、そうなるだろう。今はまだあまりに早い。決定はその後だ」セバスチャン・ベッテルが開幕戦で優勝、中国GPで2位表彰台を獲得してチャンピオンシップで同点首位にいるのに対し、キミ・ライコネンはまだ表彰台に上がれていない。フェラーリは、開幕2戦にザウバーから参戦したイタリア人ドライバーのアントニオ・ジョビナッツィの起用を望んでいるとされている。
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