多くのチームがレーシング・ポイントが昨年のメルセデスW10をコピーした“ピンクメルセデス”のメソッドを不満に思っているはずだが、現時点でルノーF1しか正式に抗議していない。レーシング・ポイントの新車RP20が、昨年のメルセデス W10の完全コピーであることは明らかだ。レーシング・ポイントは、“コピー”は純粋な写真に基づいて設計されたと強調している。
バルセロナでのプレシーズンテスト中にルノーF1はこのメソッドに不満を示した。時間の経過とともに他チームもルノーF1の批判に加わり、レーシング・ポイントの手法はF1にとって良いことではないと述べていた。しかし、シーズンが開幕してレーシング・ポイントのF1マシンに抗議したのはルノーF1だけだ。他チームはなぜそうしないのか?レーシング・ポイントに抗議する可能性があるチームは8チーム残っている。論理的に最初に除外されるのはメルセデスだ。レーシング・ポイントはメルセデスのカスタマーチームのひとつであり、エンジンとギアボックスなどを供給。事実上のBチーム化している。さらにメルセデスのカスタマーチームであるウィリアムズ、そして、2021年からメルセデスのF1エンジンを使い始めるマクラーレンも距離を置いている。これはレッドブルとアルファタウリにも適用される。アルファタウリ AT01と昨年のレッドブル RB15には多くの類似点がある。レーシング・ポイントはRP20のパフォーマンスにとってレッドブルに脅威を与える可能性があるが、レッドブルは抗議していない。さらにヘルムート・マルコはすでに“ピンクメルセデス”合法であれば、来年のアルファタウリはレッドブルのコピーになることを示唆している。同じことはフェラーリとハースにも当てはまる。レーシング・ポイントの抗議の対象となっているブレーキダクトに関して、ハースが使用するものはフェラーリのものに酷似している。ハースは、実際にはレーシング・ポイントと同じことをしており、フェラーリとともに遠くから成り行きを見守っているのは理にかなっている。同じフェラーリのカスタマーチームであるアルファロメオも、フェラーリと甥のハースの例に習っている。そして、2021年からカスタマーチームがいなくなるルノーF1だけが残った。ルノーF1はオーストリアでの第2戦後に正式に抗議。開幕戦ではシーズンが始まったばかりであり、FIAが多大な努力を払っていたため、敬意を表して1週間待った。レーシング・ポイントは、昨年ルノーF1の主要なライバルだったが、ルノーF1が勝利した。しかし、今年、ルノーはすべてのレースで1台が8位で終えただけであり、レーシング・ポイントがパフォーマンス面で大きく上回っている。ルノーF1の抗議が認められた場合にレーシング・ポイントが失うポイントは、ルノーのレース結果に多くの影響を与えることになる。さらにルノーF1にはレーシング・ポイントに対して遺恨がある。2019年のF1日本GP後、レーシング・ポイントはルノーF1のブレーキシステムの抗議に成功。ルノーの2人のドライバーは失格となった。レーシング・ポイント RP20のブレーキダクトに対する判決は、数週間以内に予想されている。
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