ピレリのF1責任者を務めるマリオ・イゾラは、昨年仕様のF1タイヤを使用するという決定は、レギュレーションがほぼ変わらないことによるF1マシンの開発率によってオーバーヒートの問題に直面する可能性があると懸念している。昨年、F1チームは、アメリカGPのフリー走行とアブダビのポストシーズンテストでピレリが開発した2020年F1タイヤをテストしたが、全会一致で導入を拒否。
2020年仕様のF1タイヤを拒否した背景には、2020年F1マシンのためにぎりぎりの設計変更を強いられることを嫌ったことも一因だと推測されている。この決定により、2020年も昨年と同じF1タイヤが使用されることになったが、マリオ・イゾラはF1マシンの進化と開発によってパフォーマンスが向上することで、タイヤのオーバーヒートの問題を引き起こす可能性があると考えている。「昨年と比較して違いがない今年のテクニカルレギュレーションの条件によって、開発率は1周あたり1~1.5秒になるだろう」とマリオ・イゾラは Motorsport-Total.com にコメント。「1つのシーズンでラップタイムは改善する。なので、2020年にまた新たなステップを果たすことが予想できる」「ダウンフォースが増加し、それによってより多くのエネルギーがかかる。オーバーヒートが増加すると予想しなければならないかもしれない。タイヤに追加のエネルギーがかかるので、そうなる可能性は高い」しかし、マリオ・イゾラは、F1チームがタイヤについての知識を増やしたことで、2019年に発生したようなウォームアップの問題は解消されると考えている。「シーズン序盤を思い返せば、いくつかのチームがウォームアップについて不平を言っていたし、タイヤのウォームアップするのが少し難しいこともあった」とマリオ・イゾラはコメント。「今年、それは問題にはならないだろう。彼らはタイヤを知っているので、昨年と比較した利点は、新しいプロダクトの使用方法に関する学習曲線がすでにそこにあるということです。今年はタイヤの学習曲線はない」
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