ピレリが、2018年のF1世界選手権 第15戦 シンガポールGP 決勝でのタイヤ戦略を振り返った。ポールポジションからスタートしたメルセデスのルイス・ハミルトンが、1ストップ戦略でシンガポールグランプリを制した。ハミルトンは、他のトップ10グリッドのドライバー同様にP Zero ピンク・ハイパーソフトタヤでスタート。ハイパーソフトは、金曜日と土曜日の走行で、ウルトラソフトよりもラップあたり1.5秒以上速い性能を示していた。
15周目にソフトへ交換したハミルトンは、ウルトラソフトへ交換したライバルたちよりも速いペースでトップを維持し、フィニッシュまでアドバンテージを維持した。スタート直後に発生した4周のセーフティカー導入によって、ハミルトンを含むハイパーソフトでスタートしたドライバーたちは、第1スティントの周回を稼ぐことができた。数多くの戦略が試行された中、フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、ハイハーソフト-ウルトラソフトと繋ぐ1ストップ戦略で3位を獲得した。2位を獲得したレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ハミルトンと同じ戦略を採った。フェルスタッペンのチームメイト、ダニエル・リカルドは、ハイパーソフト-ウルトラソフトと繋ぐ戦略を活かし、レース終盤に卓説したスピードを示した。ウルトラソフトでスタートしたドライバー中の最上位は、11番グリッドからスタートして7位を獲得したマクラーレンのフェルナンド・アロンソだった。レースのファステストラップは、ハースのケビン・マグヌッセンによって記録された。このタイムは、これまでのラップレコードよりも3秒以上速いものだった。シンガポールグランプリでのセーフティカー導入率100%という記録は保たれたものの、今回のセーフティカー導入によるレース戦略への影響は限定的だった。マリオ・イゾラ (ピレリ カーレーシング責任者)「予測通り、シンガポールは長く、複雑で厳しいレースとなりました。セーフティカー導入100%の記録も維持され、複雑なレースに新たな戦略的要素が加えられた。トップ10グリッドの全ドライバーがハイパーソフトでのスタートとなり、数多くの戦略が展開されました。ハイパーソフトは、レース序盤に素晴らしいスピードを示した反面、より硬いコンパウンドで長いオープニングスティントを走行したドライバーにトラックポジションを明け渡すリスクを含んでいました」ピットストップ戦略:「メルセデスのルイス・ハミルトンが、我々が予測した1ストップ戦略で優勝しました。ハイパーソフトでスタートしたハミルトンは、15周目にソフトへ交換しました。理論上の最速戦略は、ウルトラソフト-ソフトと繋ぐ1ストッパーだった。この戦略を採ったアロンソが7位を獲得しました」関連:【動画】 F1 シンガポールGP 決勝 ハイライト