2017年F1シーズンの序盤戦はピレリにタイヤ生産面の懸念があり、F1ドライバーは一定のタイヤ配分を受け入れざるを得なくなるかもしれない。2016年から新しいレギュレーションが導入され、ピレリは1レースにつき3種類のコンパウンドを用意。チームとドライバーにはタイヤ選択の自由が与えられ、各ドライバーに割り当てられる13セット中10セットはどのコンパウンドをいくつ持ち込むかを決めることができる。
各ドライバーのノミネートは、グランプリの2週間前にピレリによって発表されるが、来年はタイヤに関してレギュレーションの変更があるため、問題が生じることになるかもしれなという。2017年からF1タイヤはサイズが拡大。フロントは245mmから305mmと60mm、リアは325mmから405mmと80mm幅が広くなる。11月下旬のアブダビでの最終レース後までテストが実施されることを考えれば、ピレリは新しいタイヤを12月上旬まで開始できない。ピレリは、序盤のフライアウェイレースでは、個々のドライバーのニーズに応じられない可能性があり、代わりに各レースで本数をフィックスした方が好ましいかもしれないと感じている。「私の意見では、レギュレーションはうまく働いているので、変更する理由はないと思っているが、少なくとも開幕3〜4戦では解決策が必要だ」とピレリのレーシングマネージャーを務めるマリオ・イゾラは述べた。「FIAが序盤戦の配分を固定することに決定してくれれば、我々は生産を開始することができる。前もってタイヤを生産することができる」「現時点では配分の固定はアイデアだが、それは意味のある解決策だと思う」だが、マリオ・イゾラは、そのアプローチには全チームの満場一致の堂位が必要だと認識している。いくつかのチームはシーズン序盤の不確実性のなかでタイヤ選択からアドバンテージを得ると考える可能性があるからだ。「それはピレリではなく、FIAによって管理される決定だ」とマリオ・イゾラは付け加えた。「その提案が可能かどうかについてチェックする可能性があるので、我々は議論に関与している」「今後FIAやチームと議論していくのは確かだ。我々は解決策を探していく」「すでに予備議論を数回しており、来年の序盤にむけてそこをより深く調査する必要があるということで同意している」