ピレリが、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催されるF1アメリカGPについて語った。2012年に建設されたサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、USAで10番目のF1開催地であり、初開催以来大きな人気を博している。このサーキットは40mの高低差があることで知られており、上り勾配に続くヘアピンのターン1は、非常に特徴のある代表的なコーナー。
トラックには他のサーキットのベストな要素を取り入れた多彩なコーナーがあり、タイヤ性能のあらゆる側面が試される広範囲に渡る試練が待ち受けている。天候は変わりやすく、午後は暖かくなるものの午前中は低温になることが珍しくなく、トラックコンディションの正確な予測を難しくしている。昨年同様、今年も汎用的なミディアムとソフトの組み合わせた選択された。トラックの最高地点にあるターン1に向かうトリッキーな上り勾配でのブレーキングエリアを含み、合計20の変化にとんだコーナーが存在し、反時計回りのサーキットは、いつもと違った感覚をドライバーに与える。異なるラインを走行してオーバーテイク機会を促進できるように、コーナーでのトラックリミットはあえて幅広くレイアウトされている。3本の長いストレートではタイヤがクールダウンされ、タイヤ温度が低下することから、ブレーキングエリアがクリティカルになる。コンパウンドに迅速に熱を入れなければならなため、高速コーナーへのターンイン時にも影響が及ぶ。過去には、日中の路面温度が18〜37℃まで変化したこともあり、タイヤ温度のマネージメントは不可欠なスキルとなる。ミディアムダウンフォースのセットアップで走行する傾向が強く、タイヤからのメカニカルグリップが重要になる。特にラップ前半を特徴付ける高速の方向転換時のクイックなターンインをサポートするフロントタイヤのグリップが重要。ラップ中の約60%がフルスロットルエリアで、10箇所のブレーキングエリアがあります。これは、シーズン中の全サーキットのほぼ平均といなっている。昨年は、2番グリッドからスタートしたメルセデスのルイス・ハミルトンが、2ストップ戦略で優勝した。(それ以前のオースティンでの勝利戦略は1ストッパーだった。)ハミルトンは、56周で争われるレースをソフトタイヤでスタートし、16周目にミディアムへ、33周目にミディアムへ交換した。レーース序盤のセーフティカー導入が戦略に影響を及ぼした。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「USAでは、いつも熱烈な歓迎を受け、ファンタスティックなレース週末を迎えることができます。F1の全関係者同様、アメリカは我々にとっても極めて重要なマーケットですから、ここでレースを行うことはとても大事なことです。このトラックではタイヤのあらゆる要素が試されますので、汎用的なソフトとミディアムの組み合わせを選択しました。この組み合わせは、広範囲にわたる負荷と天候状況に対応することができます。注目されるドライバーズチャンピオンシップが決する可能性もあり、F1最高の舞台になりそうです。トラックの構成とタイヤ選択により、オーバーテイクと戦略に関する数多くの機会が生まれます。加えて、ピットレーンのロスタイムも短いことから、誰もが待ち望む予測不可能なレースが展開されるでしょう。昨年も多彩な戦略がみられたように、シンプルなレースにはならないと思います」関連:2015年 F1アメリカGP テレビ放送時間&タイムスケジュール
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