ピレリは、2017年に幅広でハイパフォーマンスなタイヤを導入することによって、1周あたり2秒〜3秒のラップタイム短縮を狙っている。現在のF1があまりにも遅すぎるとの批判を受け、F1は2017年に今よりも5秒速いラップタイムの実現を目指している。将来的なレギュレーションはまだ合意されていないが、ピレリは2017年から2019年まで公式タイヤサプライヤーを務めることが決定しており、より見応えのあるF1マシンにしていくというF1のビジョンに賛同している。
ピレリのモータースポーツダイレクターを務めるポール・ヘンベリーは、タイヤだけで1周あたり2〜3秒のパフォーマンス向上が可能だと考えており、残りをマシンとエンジンのレギュレーションでカバーすればよいと考えている。「より幅の広いタイヤになるのは間違いなさそうだ。実際、寸法は少し変更されている。現在、我々は、フロントが幅300mm、リアが幅400mmで、リムは13インチにとどまるという話しをしている」「チームがタイヤからどれくらいのパフォーマンスを引き出せるか把握できるように、彼らにグリップモデルをもたらすデータを提供する必要があり、シミュレーション作業が行われている」「タイヤからおそらく2秒、もしかしたら3秒引き出せるかもしれない。それに基づいて、彼らは空力のレギュレーションや、もしかしたらエンジンルールを修正し、我々が達成しようと努力している5秒のペースアップを目指すだろう」ポール・ヘンベリーは、F1が望むのであれば、パフォーマンス面で迅速な改善をするノウハウがピレリにはあると語った。「実際、現在のタイヤでもパフォーマンスを求めようとすれば、その部分で変化を見い出すことはできる。フォーカスをよりパフォーマンスに置くことを可能にする技術がある。幅の広いタイヤへの移行は大きな足跡になるだろうし、もちろん更なるパフォーマンスにも繋がる」だが、F1は、1ストップレースに飽きており、複数回のピットストップを維持したがっているという。「特に今季は1ストップに近づきすぎてしまったため、チームや商業権保有者たちは再び我々に2〜3回のピットストップを望んでいる。2〜3回のピットストップになり、パフォーマンスを得ることができれば、またラップレコードを更新していくことができるだろう」関連:F1ストラテジーグループ、“刺激的かつ革新的な変更案”を提案