ピレリが、F1マレーシアGPの金曜フリー走行を振り返った。セパンでのFP2時の路面温度56℃は、昨年のブラジルグランプリのレース週末中に計測された最高路面温度57℃に迫るものだった。このようなタフなコンディション下、高負荷のコーナーと大きなダウンフォース荷重によって、デグラデーションのレベルは必然的に高くなり、タイヤ表面のオーバーヒートでグリップは低くなる。
現時点で、今週末用に選択されているP Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアム間の性能差は、ラップあたり約0.9〜1.0秒。気温は、路面コンディション同様に厳しく、高い湿度を伴いながら36℃まで上昇した。必然的に恒常的な雨のリスクが存在する中、明日は雨が降る可能性がある。今年は、昨年よりも決勝のスタート時間が早くなっていることからも、ウェットレースの可能性が高くなっている。決勝時の路面温度は、昨年よりも高くなることが予測されている。メルセデスが本日の両フリー走行セッションで最速タイムを記録した。FP1ではニコ・ロズベルグが、FP2ではルイス・ハミルトンが、それぞれ昨年よりも速いセッション最速タイムを記録した。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「もし今日のようなコンディションが日曜まで続くようであれば、おそらくシーズン中で最も暑いコンディション下でのレースとなり、タイヤにとってはまさしく試練となるでしょう。ドライバーたちが左フロントタイヤを最もケアしなければいけないマレーシアでは、ミディアムコンパウンドの方がハードタイヤよりも若干厳しいかもしれません。そんな中でも、現時点でブリスターは発生しておらず、0.9〜1.0秒ほどの両コンパウンド間のタイム差は、戦略の選択肢を広げるはずです。しかし、天候のせいで予測不可能なレースとなるマレーシアでは、何が起こるか予断を許しません」
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