デグラデーションの激しいタイヤが、F1にスパイスを利かせる時代は終わりを迎えるかもしれない。今シーズン序盤のタイヤバースト問題を受け、ベルトがスチール製からケブラー製の変更されて以降、ピレリはタイヤ選択においても控えめなコンパウンドを選択している。2014年は、エンジンが完全に一新されるが、タイヤ面での変更はほとんどない。
「我々は非常に保守的な戦略をとっていく」とピレリのポール・ベンベルーは Auto Motor und Sport にコメント。「我々はタイヤ構造の開発のベースとして最悪の場合をシミュレーションしている」ポール・ヘンベリーは、ピレリがチームによってその方向を推進されたと主張。そして、チーム側はあまり2014年タイヤの開発を手伝う姿勢をみせていない。実際、メルセデスの現行マシンを使用してテストするという試みも訴訟に発展し、現在、ピレリは最近レッドブルがバルセロナで実施したような2年落ちのマシンでの1000kmのテストを実施するしかない。「我々が話させる限りではうまくいった」とポール・ヘンベリーはコメント。「クルマは我々のロータスのテストカーよりも3秒速い」「だが、我々はまだ新しい2014年マシンでの未知なる旅を予想している」現在では、最終戦F1ブラジルGP後のポスト・レース・テストでさえ中止となっている。「タイヤの開発状況は、チームの病的な疑り深さが理由だ」「我々が仕事をするために必要としているものは、残念ながら、チームが望むものとはフィットしていない。誰も解決策を示してこない」ピレリには、F1での長期的な将来への不確実性もある。FIAは、やっと2013年以降のピレリとのタイヤ供給契約を承認したが、声明ではすでにFOMやチームらとピレリの間で交わされた契約を実行するための“移行期間”だと記された。ミシュランのF1参戦も噂されるが、 La Gazzetta dello Sport は「ピレリは、エクレストンと5年契約にサインしており、それらは尊重されるだろう」と報じた。