ピレリが、F1ブラジルGPが開催されるインテルラゴス・サーキットをタイヤメーカーの観点から解説した。インテルラゴス・サーキットで、ピレリは2つの新型コンパウンドをデビューさせる。2回の金曜フリー走行で、ピレリは各ドライバーに試験型ハード・タイヤを2セットずつ追加供給。これは今年ルーカス・ディ・グラッシとピレリのトヨタTF109によって、ヘレスとバルセロナでテストされてきたもので、現行のハードよりも格段に柔らかくなっている。
試験型ソフト・タイヤがテストされたアブダビGP フリー走行と同様、今回のテスト結果もピレリのエンジニアにフィードバックされ、2012年に向けた準備に役立てられる。レース本番には、P Zeroイエロー・ソフト・タイヤとP Zeroホワイト・ミディアム・タイヤが選択されている。しかし、このソフト・タイヤは新型のコンパウンドで、先週のアブダビでの若手ドライバー・テストとニュルブルクリンク金曜フリー走行でテストされたもの。インテルラゴスは情熱的なファンで知られ、サーキットは全体的にアップダウンがある反時計回りのレイアウトとなっている。ドライバーとタイヤにとって1つの鍵となるのは、ター10から始まる連続コーナーの最終セクター。実質的に1本の非常に長い左コーナーのような形となっており、タイヤとドライバーの首に大きな負荷がかる。この時期のブラジルでは、にわか雨が頻繁に発生し、レースの展開を左右することにもなりかねない。いつもと同様、ピレリは、P Zeroオレンジ・レイン・タイヤとP Zeroブルー・インターミディエイト・タイヤを持ち込む。各ドライバーは、5セットのインターミディエイト(金曜に雨が降らなかった場合は4セット)、3セットのレイン・タイヤを使用することがレギュレーションで許されている。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「2012年シーズンに向けた準備は順調に進んでいます。ブラジルで我々が試す新型のハードとソフトの両タイヤについて、ドライバーたちの感想を聞くのが非常に楽しみです。ソフト・タイヤに関しては、すでに若手ドライバー・テストで大量のデータを収集していますが、それを本番のレースと比較するのも非常有益なものとなるでしょう。しかしながら、タイヤの名前に気を取らすぎないこも重要です。今進めているテストが順調に進めば、我々が今“ソフト”と呼んでいるタイヤは、来年はミディアムとなります。基本的に、来年のタイヤ関して、我々は概して今年よりもコンサバティブではなくなります。今シーズン後半に入り各チームが我々のタイヤへの理解を深めた結果、我々はある程度アグレッシブなタイヤ選択が可能になりました。韓国でのスーパーソフトとソフトの採用がその好例です。ブラジルでシーズン閉幕を迎えることを嬉しく思っています。素晴らしい雰囲気を有した伝統的なサーキットであるだけでなく、ブラジルはピレリにとって鍵となる市場でもありますから」
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