トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、ホンダは本来であれば“スペック3”パワーユニットをテストするためにもっと多くの時間を望んでいたとし、鈴鹿で示したパフォーマンスよりも多くのポテンシャルがあると語る。ホンダは、キャリブレーションやマッピングの調整不足などによってF1ロシアGPでの実戦投入を見送っていた“スペック3”エンジンを母国グランプリである日本GPまでに間に合わせてレースを戦った。
しかし、ピエール・ガスリーのパワーユニットにはまだキャリブレーションの問題が発生しており、週末を通して悩まされることになった。また、FP2では燃料システムにトラブルが発生してわずか10周しか走れなかったことも事態を複雑化した。「FP2ではショートランをやれなかったし、本格的にロングランもできなかったので、望んでいたほどエンジンをプッシュすることができなかった。FP3でも、おそらくFP2で見つけられていたはずの問題がいくつか発生したし、FP3でやれたはずの予選セッティングができなかった」「本来ならもっと予選にむけての準備ができたはずだ。わずかな遅れが生じてしまった。今週末はクリーンな週末を過ごすことが重要だったけど、そうはならなかったし、最終的に予選と決勝には少し走行不足で挑むことになった」さらに追い打ちをかけるようにスタート直線には事前に承認されていたはずのパワーユニットセッティグをFIAから却下され、パワーとドライバビリティに問題が発生した。「ベストなキャリブレーションではなかった」とピエール・ガスリーは語る。「パワーに影響しただけでなく、レースでの信頼性にも影響するものだった。だから、レースにむけて大きな懸念があった」「僕たちはそれを変更できるかどうかを尋ねて、当初、彼らは受け入れていた。その後、戻すように言われたので、昨日セッティングに戻さなければならなかった。パワーが少し下がったし、ドライバビリティもベストではなかった」この変更により、ピエール・ガスリーは“スペック3”エンジンのフルパワーにアクセスすることができなくなった」「新しいパワーユニットだし、僕たちはまだ全てを機能させる方法を理解する必要がある。彼らは導入をかなり早めた。理想的にはダイナモでテストするためにもっと多くの時間を望んでいた」「コンマ数秒の話だ。僕たちにそれがあったら、たぶんロマン(グロージャン)にもう少し近づいて、もっと戦えていただろう」「でも、見通しはとても良いと思う。まだ改善すべきことはいくつかあるけど、最初のステップとして、エンジンの働かせ方を模索して発見できたと思うので、そこには良いポテシャルがあると思う」7番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーだが、レースではタイヤのブリスターに苦しみ、最終的に11位でフィニッシュ。あと一歩のところで入賞に届かなかった。レース後、ピエール・ガスリーは、チームが採ったタイヤ戦略に不満を示した。中古のスーパーソフトで29周を走ったピエール・ガスリーは「僕たちが第1スティントをなぜあんなに長く走ったのかあまり分っていない」とコメント。「僕たちは4~5台にアンダーカットされた」その時点までピエール・ガスリーは、ハースのロマン・グロージャンの後ろの7番手を走行していた。しかし、ピットストップ直前にペースを落としていたピエール・ガスリーは、13番手でコースに復帰。いくつかオーバーテイクを見せて10番手まで順位を上げていたが、残り3周でカルロス・サインツ(ルノー)に抜かれて最後のポイントポジションを失った。「正直、それについては話したくない」とピエール・ガスリーはやや感情的に語った。「僕たちはレースを半分で7番手にいたけど、ピットストップ後に12~13番手に落ちたと思う」「ソフトタイヤを装着したので、いくつかオーバーテイクを楽しむことはできたけど、残り10~15周でソフトタイヤにかなりのブリスターが発生していたし、リアタイヤがブロック状になっていて、ストレートではバイブレーションによって見ることさえ難しかった」「最終的に残り20周はとにかく生き残ろうとしていたけど、とても難しかった」「とにかく残念だ。昨日はあれほど良い予選ができていたし、今日、ホンダのホームレースでチームとホンダにポイントをプレゼントできれば素晴らしかっただろう」
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