元レッドブルのスポーティングディレクターで、現在はザウバーF1チームのチーム代表を務めるジョナサン・ウィートリーが、セルジオ・ペレスのF1グリッド復帰に太鼓判を押した。ウィートリーは、ペレスがレッドブルに在籍した4年間を共に過ごし、その間に5勝を挙げ、2023年にはドライバーズランキング2位に輝いた。しかし、2024年のパフォーマンス低下により、シーズン終了後にチームから放出。ペレスはその後、2025年の1年間を家族と過ごすためにレース活動を休止し、2026年にF1復帰するかを見極める意向を示していた。
そんな中、2026年からF1参戦を予定しているアメリカの新規チーム「キャデラック」との関係が取り沙汰されており、ウィートリーもペレスが復帰すれば高い競争力を発揮できると見ている。「彼がF1に舞い戻る決断を下すならば、新天地においても迅速に適応し、即座に戦闘力を発揮できるだけの資質を備えていると私は確信している」と、ウィートリーはFormula.Huのインタビューに答えた。「昨季、彼はF1でも屈指の困難なポジション――マックス・フェルスタッペンのチームメイトという座――に就いていた。マックスのような類まれなる才能と対峙するには、常に己を省み、限界を問い続ける覚悟が求められる」「確かに、車両特性への適応においてはマックスに一歩及ばなかった部分も見受けられたが、彼は逆境のたびに自らを律し、立ち上がるという並外れた精神力を有している」セルジオ・ペレスの強みまた、ウィートリーはペレスの技術的能力についても高く評価し、キャデラックのようにゼロから車両を開発するチームにとって極めて貴重な存在であると指摘した。「彼はマシンの挙動に関する技術的な所感を、極めて論理的かつ明確な表現でエンジニア陣に伝える能力に長けており、その点は非常に印象的だった」「セルジオ・ペレスは、プロフェッショナルとしての資質、卓越した才能、そして純粋な速さを兼ね備えた、まさに一流のドライバーだ。共に仕事をすることは、常に喜びだった」「結局のところ、すべては精神的な強さと確固たる自信にかかっている。もしドライバーが精神的に充実し、自らの力を信じて走ることができるならば、たとえ一定期間レースから離れていたとしても、再び速さを取り戻すことは十分可能だ。つまり、肝要なのは“揺るぎない精神力”だ」