FIAは、F1カナダGPで発生したセルジオ・ペレスとフェリペ・マッサとのクラッシュについて、病院に搬送されてレース後のスチュワードミーティングに出席できなかったセルジオ・ペレスから証拠を聴取するためオーストリアGPの会場で再調査を行うことに合意した。F1カナダGPの最終ラップで起きた事故を受けて、セルジオ・ペレスには5グリッド降格ペナルティが科せられたが、セルジオ・ペレスは予防措置として検査を受けるため病院に搬送されており、証拠を提示できなかった。
今週末のF1オーストリアGPに先立ち、セルジオ・ペレスが所属するフォース・インディアは“新たな要素”を検討してほしいとFIAに要請。オーストリアGPのスチュワードが20日(金)現地時間16時に集まりペレスの証言を検証することが決まった。FIAは声明を発表。「2014年6月8日に発行されたスチュワードの裁定資料44に関して見直し要請があり、2014年オーストリアGPのスチュワードがFIAより本件の決着をつけるよう指名され、チーム代表者ならびにカーナンバー11のドライバー(セルジオ・ペレス)から聴取した」 「チームは当初のヒアリングに出席を命じられた際、接触後にドライバーが病院にいたためドライバーと情報を交換することができず、インシデントの原因についてドライバーからのインプットがないままヒアリングに出席した。所属ドライバーが接触の原因に関して責任を問われる可能性があるとは知らなかった」「チームはレビュー中にインシデントへと繋がった状況に関してドライバーと話す機会を得て、関連したテレメトリーを考慮することが可能となった。チームはそれらの新たな要素、すなわち所属ドライバーの証言と関連するテレメトリー、そして資料44の裁定を見直すことを要請した」 「第13条10項2号に従って本件を考慮した結果、我々は新たな要素が存在すると判断し、第13条10項1号に従い、2014年6月20日16時より、新たな要素の関連性とメリットを検討すべくヒアリングを実施する」この再調査は、セルジオ・ペレスに科さられた5グリッド降格ペナルティの再検討し、土曜日の予選前に、処分取り消し、変更、あるいは継続されるのかが検討される。だが、FIAは今回の件は特別であり、今後のスチュワードの裁定の先例にはならないと強調した。「この記録に関して、今回はドライバーが病院に搬送されており、チームと情報を交換できず、ヒアリングにも出席できなかったという特別な状況だったことを注記しておく。この決定が先例として考えられることはない」
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