日産は、過去にLMP1プロジェクトで失敗した教訓をフォーミュラEに生かしていくと語る。日産は、ルノーからエントリーを引き継いで2018/19シーズンからフォーミュラEに参戦。日系自動車メーカーとして初めてフォーミュラEに参戦する。日産は、2015年にFF駆動のNissan GT-R LM NISMOでFIA世界耐久選手権(WEC)のLMP1クラスに参戦。
しかし、マシン開発が間に合わず、ル・マン24時間レースでようやくレースに参戦したものの、エネルギー回生システムに問題が発生して惨敗。たった一戦に参戦しただけで同シリーズから撤退している。日産のモータースポーツ部門であるNISMOのディレクターを務めるマイク・カルカモは、SUPER GT、LMP1、DPiといったあらゆるプログラムで培った知識をフォーミュラEに活用していくとし、他のモータースポーツカテゴリーで失敗した経験を生かし、フォーミュラEでは力強いスタートを切れると確信していると語る。「我々にはそれら全てのプログラムにエンジニアがあり、彼らの知識のすべてを活用することができる」とマイク・カルカモは Autosport にコメント。「LMP1では、技術、特定のテクノロジー、機能したものとそうでないもの、どのような分野を強化する必要があるかなどを学んだ。成功するためのベストプラクティス、組織のまとめ方、遠距離での働き方、良い仕事環境で人々を結びつける方法など多くのことを学んだ」マイク・カルカモは、日産はパワートレインを開発するためにEV部門の知識を生かしていくと述べた。「我々は第2世代のリーフを発表したところだ。我々はかなりの年月を電気自動車の研究開発に費やしてきた」とマイク・カルカモはコメント。「レース側だけでなく、先進のR&Dセンターで働いている人々も活用していく。我々はこの取り組みに適用できる多くのリソースを有している」しかし、日産が新しいデザインを開発し、ホモロゲートするためには時間が必要であり、デビューイヤーとなる2018/19シーズンはルノーが開発したパワートレインを使用すると考えられている。関連:日産、フォーミュラEへの参戦を発表