元F1ドライバーのニキータ・マゼピン 「ヨーロッパは閉ざされたまま」

24歳のマゼピンは今年初め、シート獲得の可能性をめぐってF1チームと話をするための入国許可を得るはずだった裁判に敗れ、イギリスへの入国を拒否された。2022年シーズン開幕前に突然F1を去って以来、ほとんどレースに出ていない。ニキータ・マゼピンは「キャンセルされたすべてのアスリートのために働くことをやめない」ロシアがウクライナに侵攻した後、マゼピンとハースF1チームとの契約は2022年シーズンに向けて打ち切られ、ハースはマゼピンの父親が経営するウラルカリとのタイトルスポンサー契約を打ち切った。EUの一般裁判所は9月、マゼピンに対するモータースポーツ活動に関する制裁を部分的に停止したものの、彼は一般的なブラックリストに載ったままであり、ロシア人ドライバーはウクライナ侵攻について公に議論することをほとんど避けてきた。イタリアへの入国を許可されたマゼピンは、イタリア以外の大陸は彼にとって「閉ざされたまま」だと考えている。「バルセロナでのF1テストのためにヨーロッパを最後に訪れてから600日近くが経った」とマゼピンはインスタグラムに投稿した。「今のところ、ヨーロッパは僕にとって閉ざされたままだ。イタリアには国のビザで入国することができたけど、それが許された限界だった」「現代社会では、旅はもっと早いはずだと思われるかもしれないけど、それが現実なのだ。まるで歩いているかのようだ」「もちろん、自由に動き回ったり、交渉に参加したりすることができないのでは、スポーツ選手としてのキャリア形成には何の役にも立たない。でも、トレーニングをして大会に備える必要性は残っているので、健康管理と体調維持に努めてきた」「僕も含め、キャンセルされたすべてのアスリートのために働くことをやめるつもりはない」マゼピンは、ミラノ訪問については、テストのためにヨーロッパを自由に移動することが許されず、レースキャリアを軌道に乗せることができないことへの失望を表明した。「裁判所総長が許可してくれたように、僕は仕事上の理由でイタリアを訪れた」とマゼピンはBloombergに語った。「この最初の機会が限られたものであったとはいえ、自分のスポーツキャリアを立て直すための貴重な一歩だと考えている」「他のEU諸国でもテストや交渉の招待を受けていたにもかかわらず、EUの渡航証明書ではなく、イタリアの国内ビザしか与えられなかったため、それらを追求することはできなかった。「これはEU一般裁判所の命令に矛盾するとのことだ」