北米のアイスホッケーリーグNHLに所属するシアトル・クラーケンが、映画『F1/エフワン』のレプリカヘルメットを「勝利の記念品」としてチーム内で授与していることが明らかになった。映画の共同プロデューサーであり、クラーケンの投資家でもあるジェリー・ブラッカイマーのアイデアをきっかけに実現した。
映画『F1/エフワン』の感動がNHLチームにも波及ジョセフ・コシンスキー監督が手掛け、ブラッド・ピットが主演した映画『F1/エフワン』は、30年前のクラッシュから復帰を果たす架空のドライバー「ソニー・ヘイズ」を描いた話題作。ルイス・ハミルトンが共同製作に携わり、実際のF1グランプリ会場で撮影された同作は、公開から6億ドルを超える興行収入を記録している。この映画をいち早く鑑賞したのが、2021年に創設されたNHLの新興チーム、シアトル・クラーケンだった。チーム投資家でもあるブラッカイマーの計らいで事前上映を観たレーン・ランバート監督は、「この映画のメッセージが選手にインスピレーションを与える」と感じ、映画で使用されたソニー・ヘイズのヘルメットを模したレプリカを「試合後の最優秀選手賞」として贈るアイデアを提案した。ブラッカイマーが直々にヘルメット製作を依頼ブラッカイマーはチームの依頼を受け、映画で実際に使用されたヘルメットメーカー「ベル・レーシング」に製作を依頼。「彼らが映画で使ったものと同じ仕様の特注サイズを作ってくれた」と語る。「映画でブラッド・ピット用に作ったものは、彼の頭の形に完全に合わせて成形されたものでした。今回はチーム全員が被れるように特別な大型サイズを用意しました。まさに映画で使用したものと同じデザインです」とブラッカイマーは説明した。初代受賞者は“F1ファン”の守護神ダコードレプリカヘルメットは、10月9日の2025/26シーズン開幕戦(対アナハイム・ダックス)で披露された。クラーケンは3対1で勝利し、チーム史上初の開幕戦勝利を飾った。試合後、ゴールキーパーのジョーイ・ダコードがチーム最初の「F1ヘルメット」受賞者となった。彼はSNS上でF1関連の動画シリーズを配信しており、筋金入りのF1ファンとして知られる。さらにクラーケンは続く10月11日の試合で、昨季王者ベガス・ゴールデンナイツを延長戦で2対1と撃破。残り4秒で決勝ゴールを決めたジャレッド・マッキャンが2人目の受賞者となった。F1とNHLの異色コラボが生んだ“勝利の象徴”この「F1ヘルメット賞」は、チームの士気を高める新たな伝統として定着しつつある。ハリウッド映画の情熱とF1スピリットが、NHLのロッカールームにまで広がっているのだ。シアトル・クラーケンの“勝利の証”となったヘルメットは、まさにスポーツとエンターテインメントの融合を象徴する存在となっている。Source: Crash.net
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