2024年F1プレシーズンテストが2月21日(水)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで開幕。レッドブル・レーシングの王者マックス・フェルスタッペンが後続に1秒以上の差をつけて2024年のF1世界選手権シーズンのスタートを切った。2024年F1マシンが初めて一堂に会する公式テストセッションがスタート。蛍光グリーンのザウバー、トロロッソ時代を彷彿させるビザ・キャッシュアップRBといったブランディングを一新させたチームのマシンがフレッシュな印象を与えた。
午後のセッションでトップタイムを記録したのはレッドブルのマックス・フェルスタッペン。1日を通して走行したフェルスタッペンは、143周を走破。後続に1.140秒という大差をつけて初日を締めくくった。各チーム、2024年F1マシンで改善を図ったエリアに焦点を当てたプログラムを実施しており、タイヤも異なるため、タイムを深堀することに大きな意味はないかもしれないが、今シーズンの展開が心配になるような展開となった初日。昨年、22戦中21勝という圧倒的な強さを見せたレッドブル。昨シーズン後半にタイムが接近していたライバルたちがRB19のコンセプトに寄せていくなか、今季、レッドブルはRB20で、薄い水平と垂直のサイドポッドインレット、えげつないほど削られたサイドポッド、高いショルダーを備えたエンジンカバー、どのチームよりも進化。王者レッドブルが昨年と同じように頭一つ抜け出した初日となった。2番手のランド・ノリスは、一瞬タイムシートのトップに立った場面もあったが、すぐさまフェルスタッペンはそのタイムを約0.8秒上回る走りを見せ、エンジニアのジャンピエロ・ランピアーゼが苦笑するほどだった。ロングランでも一貫性のある速さを初日から見せていた。2番手以下は拮抗。昨年、表彰台争いを展開したランド・ノリス(マクラーレン)とカルロス・サインツ(フェラーリ)が0.1秒差で2番手と3番手。両チームとも昨年マシンからの正常進化版と呼べる新車となっており、一発の速さが低下するような失敗は犯していないようだ。4番手に食い込んできたのは新生ビザ・キャッシュアップRBのダニエル・リカルド。3番手のフェラーリに0.015秒差に迫り、昨年のレッドブルのリアを移植したVCARB 01で、ミッドフィールドを抜け出して表彰台争いを期待させるようなポテンシャルを垣間見せた。ウィリアムズはドライブシャフトの問題で21周と走行距離を重ねることが重要なプレシーズンテストで時間を失うことになった。
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