F1は、過去の名勝負を配信する『F1 Rewind』で2012年のF1ヨーロッパGPを5月16日(土)に無料配信する。新型コロナウイルスの世界的な大流行によって2020年のF1世界選手権のスタートが延期されるなか、F1は『F1 Rewind』と題して過去の名勝負を無料配信。今週末は2012年の第8戦F1ヨーロッパGPをピックアップ。配信中はSNSであたかも現在レースが行われているかのような投稿が行われる。
2012年 F1ヨーロッパGP 無料配信5月16日(土)14時UTC(日本時間23時)レース展開ヨーロッパにおいて同じ国が年2回F1レースを行うとき、1国1開催の原則を回避するために「ヨーロッパGP」の名を冠して開催される。2008年から2012年まではスペインのバレンシア市街地コースで開催された。これは現在2021年のF1復帰が報じられているフェルナンド・アロンソの活躍によってスペインでのF1人気が高まったためである。開幕から7戦ですべて異なるウィナーが誕生していた2012年のF1世界選手権。第5戦スペインGPではウィリアムズのパストール・マルドナドが優勝するという番狂わせもあった。迎えた第8戦はフェルナンド・アロンソの2つ目の母国レースとなるF1ヨーロッパGP。予選ではセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がポールポジション、2番グリッドにルイス・ハミルトン(マクラーレン)、3番グリッドはパストール・マルドナド(ウィリアムズ)が獲得。フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は11番グリッドからのスタートとなった。レース序盤は、ポールポジションからスタートしたセバスチャン・ベッテルが独走する展開。しかし、中盤のセーフティカー後にマシントラブルによりベッテルがリタイア。続いて、2番手を走行していたロマン・グロージャン(ロータス)もストップ、終盤にはルイス・ハミルトン(マクラーレン)もクラッシュによりリタイアするという出来事の少ないヨーロッパGPにしては波乱のレース展開となった。優勝は母国の英雄であるフェルナンド・アロンソ。地元スペインでの優勝は2006年スペインGP以来となる。経済的苦境にある母国を励ましたいと願っていたアロンソは「今回の勝利は、感動の大きさでは今までで一番の勝利だ」と語り、表彰台で感極まり目頭を押さえた。2位にはキミ・ライコネン(ロータス)、3位にはミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)が入り、F1復帰後初となる表彰台を獲得したレースでもある。優勝:フェルナンド・アロンソ (フェラーリ)「僕にとって忘れられない一日だったし、この気持ちを表現するための適切な言葉が見つからない! 母国で優勝することは形容しようのない感情だ。まだ2006年にバルセロナでの勝利を覚えているし、特に現在スペインがこのような厳しい時期を経験しているときに、このような素晴らしいチームとともに今日バルセロナで優勝できたことは素晴らしいことだ。スポーツで僕やサッカー代表チームとナダルが優勝するのはは素晴らしいことだし、人々に笑顔を与えられるかもしれない。スローダウンラップでストップしたこと? 何が起こったかはわからないけど、グランドスタンドの前だったし、ファンと一緒に祝うことができたので、いいタイミングだったよ! スポーツは、浮き沈みがあり、状況は素早く変わるという同じ教訓を常に届けている。昨日はQ3に進めなかったけど、今日は優勝できた。正にチェーフラッグまで決して諦めてはいけないということだ。遠くから来てくれたみんなのための最高のプレゼントだ。車のなかで寝泊まりしていた人もいるかもしれないし、このような暑さのなかグランドストランドに留まってくれた。スタートで順位を上げるのは簡単ではなかったし、ターン4で最大限にブレーキを送らせて、アウトサイドに留まった。そのあと、自分流に戦っていき、セーフティカー後は表彰台も可能かもしれないと思い始めた。そのあとグロージャンにアタックして、なんとか彼を追い抜くことができた。接触したときはダメージを受けたかもしれないと心配だったけどね。2〜3コーナー後、全てが問題ないとわかったし、リラックスできた。ベッテルがリタイアして1位になったときは、僕たち全員がタイヤが最後まで持ってくれることを願っていた。ずっとエンジニアと話していたし、それに従って同じペースで走っていた。最後はタイヤがあまり残っていなかったけど、カナダとは違って他も同じ状況だった。アンドレア・ステラと一緒に表彰台に上がることは感情的だった。彼はミハエルとキミとも一緒に仕事をしていたからね。グリッドポジションを考えると全く予想外の勝利だったけど、彼はそれを最高の方法で祝うことができた。昨日を思い返せば、何が起こったかを確認するためにやらなければならない仕事はまだたくさんあるし、それについては自分自身やファンに正直でいなければならない。チャンピオンシップのために全力を尽くしていくけど、僕たちはまだ最速のマシンではないし、できるだけ早くその目的に達するために頑張っていかなければならない」2位 キミ・ライコネン (ロータス)「2位はオーケーだけど、僕が本当に望んでいるのは優勝だ。今日、僕たちにはそのためのペースがなかった。スタートは良かったが、最初の右コーナーでパストール(マルドナド)にブロックされてかなりの順位を失い、少し遅れをとってしまった。そのポジションからうまくリカバリーできたし、数人と抜きつ抜かれるのかなりハードなバトルができた。セーフティカー後は十分に素早くタイヤに熱を入れることができなかったし、リスタートでは小さなミスもあった。再びレースペースが良かったので反撃することができた。今日は接戦だったが、レース優勝は手の届かないところにあった」3位 ミハエル・シューマッハ (メルセデス)「ワオ、今日はレースに一秒たりとも表彰台を獲得できるなんて考えていなかった。なんという素晴らしい結果だ! やっとだよ! こんなに長い間待った後、表彰台に飛び乗ることは予想外なことだったし、さらに嬉しく感じている。僕たちの仕事を疑い始めていた全員に対して最高の答えだったと思う。マシンをまとめあげて、反撃する。どんなことが起こっても決して諦めない。チーム、そして僕が再び表彰台を獲得することを信じ続けてくれた全員に心から感謝したい。チームワークによる結果だ。今年いくつか難しいレースの後、今週末素晴らしい仕事をしてくれたメカニックとエンジニアにとっての特別な言葉だ。表彰台が可能だとは思っていなかった。レース終了後でさえね。最終の数周はかなり忙しかったし...


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